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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「日常」の記事一覧

ホルジュンのお直し

日本に行く前に買ったホルジュンが、ほつれてきたので直してほしいとハリルが言っていた。ホルジュンとは、バイクの後部座席に掛けて使う荷物入れのこと。キリムを織って作る民芸品だ。

美しいキティは健在です
細長いキリムの両端を折り返して縫い、飾り紐をつけた構造になっている。白黒の飾り紐が緩んできたと同時に、袋の端が解けてきたので、思い切ってすべて解いて縫い直した。


子猫を必死で舐めるサーリジャ。猫が舐めるときは、相手に「あっち行け」という意味のようだ


作業中ずっと昼寝をしていた子猫。ホルジュンを動かしても起きなかった


飾り紐もしっかり縫いつけてできあがり。これでしばらくは壊れず使えるだろう。キリムはしっかり織ってあるのに、やはり詰め
の甘い、トルクメンの仕事なのだった。
 
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雛の様子と桑の実

昨日手当てをしたニワトリの雛は、朝はまだかろうじて生きていた。しかし目をつぶってほとんど死にそうな状態だったので、体を布で包み、温かくして外に出しておいた。せめて静かに、息を引き取らせたいと思ったのだった。
だが、死んで冷たくなったら、今度はそのボディを犬か猫にやってしまう。大きめの雛だったので子犬のタローに渡したら、頭からガブガブと食べていた。小さな雛ならば、子猫が一所懸命食べるだろう。残酷なようだが、世界はそうなっている。
それから昼には、小さな雛がもう一羽死んでいた。緑の草をやらないことで、これ以上の死を防げるかと期待したが、そう簡単にはいかなかったようだ。夕方には一羽も死んでいなかったので、草をやらずにもう少し様子を見るしかない。小さな雛が死んでしまう原因としては、ニワトリたちは身をくっつけて塊(集団)になる習性があって、そのときにほかの雛の下敷きになって圧死してしまうということもありそうだ。そればかりは、ニワトリがくっつかなくて済むように、室温を下げないように気をつけるしかない。
さて、話は変わる。ハリルが植えた果樹の苗に水をやっていて気がついたのだが、桑の木にいくつも実がなっていた。まだ葉もそれほど生えていないというのに、よく見たら桑の実がぶら下がっている。


そして葉がたくさん生えている根元を確認すると、なんと赤い実や熟して黒くなった実もついていた。


このあいだ地面に木を挿したばかりなのに、もう実が食べられるとは! 一気に楽しくなってきた。

ひょろっと長い桑の木。左に曲がっているのは支柱にしている竹、もういらないね


クミシュテペに戻る

一時帰国していた日本から、クミシュテペに戻った。わたしは五週間、ハリルは二週間の滞在だったが、ハリルは最初の、わたしは最後の一週間にひどい風邪をひいてしまい、不完全燃焼の感は拭えない。それでも二日近くかかる帰途に無事着いた。
戻ってみると、自宅の庭に草が高く茂っていた。母屋からトイレに向かう小道の両脇が、ジャングルのようになっている。ハリルが植えた果樹もほとんどが芽を吹き、葉が育っている。

自宅玄関を出たところでパチリ

しかし二十数羽いたニワトリは、十羽以下に減っていた。十五羽死んだとナーセルの奥さんが言っていたが、たった二週間でどうしたらそんなに死ぬのだろう。薬代わりのたまねぎをやらなかったんじゃないだろうか。


茂みの陰では、チーちゃんと子猫が昼寝をしている。チーちゃんは4匹、タイちゃんは3匹に、変わらず授乳していたようだ。二匹とも二回目の妊娠はしていないし、まだ子猫たちをそばに置いて面倒を見ている。

子猫たち

チーちゃん

ロミ夫

猫はチーちゃん、ロミ夫、タイちゃん、サーリジャ、キティと子猫7匹を確認した。不在なのは、ガラジャとお隣のアークジャ。こちらに戻って四日が経つが、まだ姿を現わさない。

ジャポンと隣の家の犬

犬はジャポン、バグティ、タロー&ジローの4匹は健在だった。しかし犬も猫も、心持ち毛並みが悪いように見える。猫たちはみな、雌のライオンのようにスリムになり、顔もほっそりしている。
南庭の犬や猫も元気だそうだ。猫たちは出産したらしく、近いうちに見に行くつもりだが、何十匹になっているのか考えるのも恐ろしい。しかし賑やかでポンコツな生活がまた始まる。

出発

子猫と母猫(チーちゃん・タイちゃん)を庭に出した翌朝、子猫7匹はきちんと小屋の中で寝ていた。 しかしお昼前に見に行ったところ、子猫は6匹しかいなかった。まさか、犬が噛んだか? と思い探し回ったけれど、ボディーはなかった。第一に、母猫2匹が見守っている中、犬が手を出すことは難しいし、そういった騒ぎも聞いていない。雄猫がどこかへ連れていったか? それも、母猫の前では無理だろう。しかし母親と言っても猫には隙がある。万が一、の可能性はあるだろう。チーちゃんは子猫が足りないことに気づいたのか、なにかを訴えているし、タイちゃんは家の中に入って、子猫がいたあたりを探し回っている。しかしおそらくは、小屋にはガラクタが置いてあるので、その下にでも潜り込んで眠っているに違いないとわたしは思った。実際、子猫が行方不明の場合のほとんどは、冷蔵庫の裏などの見えないところで眠りこけているのだ。
そして昼前に出てきたかと思って小屋を見に行ったら、今度は子猫が5匹になっていた。この時点でわたしは気がついた。犯人は…

 
タイちゃん

タイちゃんが子猫をどこか別の場所へ移したのだと思う。そのあと、子猫はついに4匹になっていた。家の中からタイちゃんの動きを観察していたら、お向かいのアーフンの家の方へ向かっていたので、おそらく彼の家の小屋に子猫をかくまったのだろう。ちゃんと自分のこどもを3匹連れていった。もう1匹、オレンジ色のロミ夫の子が残っているけれど、これはチーちゃんが自分のこどもと一緒に世話をしている。


タロー


ジロー

子犬のタロー・ジローも元気だ。ジローはうちの敷地内に入ってきたどこかの犬に立ち向かい、耳を噛まれてしばらく膿んでいたが、根気強く膿を出してやったら治った。わたしが手で膿を絞り出し、タローがそれを舐めていたので、消毒液もあまり必要なかった。ここの犬たちは本当に強いのだ。

思いがけず、ハリルが出張から戻ってきた。出発前に、ハリルとお客さんがいるとおさんどんが大変なんだYO! と言いそうになったけれど、すべき準備もそれほどないので無事出発できそうだ。次に更新するのは日本にて… となりそうです。それではまた。

猫たちを外に

わたしが家を留守にするのは5週間。最後の2週間はハリルも日本に来るので、そのあいだはおそらくナーセルと奥さんと二、三人のこどもがこの家に住むだろう。
今はチーちゃんとタイちゃんと子猫7匹、サーリジャとキティが家の中で暮らしている。基本的に猫たちは自由に出入りをしているのだが(わたしがドアを開けてやる)、夜も家で寝ているのがこの11匹というわけだ。キティのトイレトレーニングも済んだので、みんなトイレは外でしている。
子猫たちは、生後一ヶ月以上になり、かなり歩けるようになってきた。先に産まれたチーちゃんの3匹は、もう跳ねたりできるし、走る速度がかなり上がっている。


タイちゃんの得意技。7匹まとめて授乳

しかしナーセルたちは、猫を家には入れないだろう。それに、わたし以外の人はハリルも含めて猫センサーを持っていないので、家の中で粗相をする猫が増えるだろう。猫センサーというのは、生活しながらも数匹の猫がそれぞれ外に出たがったり、家に入りたがったりするのをすばやく察知する能力だ。餌をいつどのくらい食べたかなど、数匹の猫のトイレ事情をそれぞれ「無意識に」察知できなければならないが、ハリルにそれができるとは思えない。
そういうわけで、わたしが決めた作戦は、今のうちに猫を外に出してしまうことだ。いずれにしても、毎年五月くらいになるとノミが繁殖し始めるので、猫は家に入れないようにしているので、これを機会にそうすることにした。

まずはチーちゃんの子猫たちを、1メートルくらいの高さの壁で囲われた敷地に移した。彼らは家の中で産まれたので、庭に出るのは初めてなのだ。最初は日中の数時間、外で過ごさせていたが、今日はそのまま夕方に小屋に移した。そこで一晩過ごせば、外での生活にも慣れていくだろう。

チーちゃんは怒っていたけれど、夜も家に戻って来ないので、子猫のそばにいるのだと思う。子猫に近づいてきた子犬のジローにチーちゃんがすごい剣幕で襲いかかり、ジローは「キャイ~ン! キャイ~ン!」と逃げていた。
タイちゃんの子猫4匹は、もともと庭の小屋で育ったので、同じ場所に戻しておいた。彼らももう歩けるし、問題ないだろう。あとはサーリジャとキティを、出発の日に家から出しておこうと思う。気温がぐっと上がったので、もう寒いこともないはずだ。


キティ


タイちゃんと4匹


左から二番目の口と手!

でも家の中に子猫がいないのは、どんなにつまらないことか! もう、あのモフモフに顔をうずめることができないなんて。

旅の準備など

出発の日が三日後に迫った。先週から泊り客があって、そのお客とハリルは出張に出てしまったので、日本へ帰国する日は一人でテヘランの空港に向かわなければならない。言葉が通じないし、イランには騙す人が多くいるから心配だが、携帯電話を買ってもらったので、タクシーに乗る前にハリルに電話してなんとかしようと思っている。日本人と分かるとぼられるだろうから、ペルシャ語のできないトルクメンのふりをして通すつもり。
さて、旅の準備はそれほどないけれど、置いていく猫とハリルのために準備をしている。三週間ひとり暮らしをするハリルには、食事の作り置きだ。彼は料理は得意だが、毎日家畜の世話でヘトヘトになっているので、料理をする時間や気力はなさそうだからだ。
ごはんにかける煮込みを三種類、パンを添えて食べる豆料理を二種類、それにガトゥックラシュの素など、食材をあるだけ使い切った。これこそ写真を撮るべきだったが、必死に作業をしていて忘れてしまい、一枚だけ。


チリコンカン

家で焼いているパンは全粒粉が終わってしまったので、小麦粉のパンにレーズンを入れて焼いてみた。これはわたしが自分で食べているけれど、毎日4個ずつ焼いているので、残ったものは冷凍しておこう。


残った全粒粉が少しだけ入っている


キウィフルーツジャム


キウィフルーツはべクチンが多いのでジャムにしやすいが、色が出しにくい

帰国前にどうしても済ませておきたかった、寝室の掃除もした。梯子がないと届かない二枚の窓はできなかったけれど、天井、壁、床をきれいにすることができた。



新築なのに大々的に掃除をしなければならなかった理由は、去年ハリルがここにニワトリの一家を囲っていたからだ。床は、ニワトリの餌と糞からなる草原になっていた。それを掃き出して、水とブラシでゴシゴシやって、拭き取った(ドアの内側に、独特な虫の巣があった…)。もう臭いもまったくしない。この部屋に、留守中には隠しておきたい品々を入れて施錠していこうというわけ。

さて、猫のためになにを準備するかについては、長くなったので別の記事に。

タロージロー

イランは新年を迎えた。正確には、3月20日の午後に年が明けたそうだが、その日は元旦とは考えず、日付としては21日からが1396年なのだそうだ。いずれにしてもわたしの頭の中はほぼ西暦で機能しているので、あまり実感がない。曜日はほとんどイラン暦で考えるようになったため、月日もイラン暦を覚えれば簡単なのだが、これがなかなか実行できない。今年はやってみよう。
そして例によって、イランのトルクメンは新年のお祝いを特にしない。外国のトルクメンはノウルーズを祝うようなので、これはイラニアン・トルクメンのペルシャのお祝いに対する静かな反抗の態度なのだろうか。
砂漠の春も雨が降ったり肌寒くなったりして、不安定だ。しかし確実に緑が増している。


ハリルが種を植えた桃。小さい苗になり、葉が生え出した

ハリルは庭のまんなかに、果樹の苗や挿し木をして春に備えている(まったく懲りていない)。今年は牛がいないのでましだと思うが、犬や猫が木で体を掻いたり、おしっこをひっかけたりしているので、依然として期待はできない。

タローが病気になったときにかけてやったTシャツを、ジローがあちこちに持ち運んではその上に座っている。自分用の座布団にしているようだ。
病気ですっかり小さくなってしまったタローは、ジローよりも気力が強い。体の大きさでは負けるのに、餌を前にすると凄むので、ジローが遠慮して食べなくなっている。犬にも猫にもヒエラルキーがあり、子犬の頃に現われるそれは、大きくなってもまず覆ることはない。


手前がタロー

ここは台所のドアを出たところにある、犬猫の餌用の簡易キッチンだ。小さなガス台の上に大きなガザン(鍋)を置いている。風で火が消えやすいので、金属の薄い板で周りを囲ってある。鍋には蓋がなかったので、大きな強化ガラスで代用した。それは台所のガス台についていた、カバーを外したもの。
餌は鶏肉屋で譲ってもらう「捨てる部分」を熱し、水を加え、そこにパンを加えて作る。鶏の皮や脂肪からかなりの油分が出るので、高カロリーの餌になるのだ。これをうちの4匹と南庭の犬たち、それから近所のアークジャ(猫)にやっている。うかうかしているとニワトリもつまみに来るのだが、最近は子犬たちが追い払ってくれるので面倒がひとつ減った。

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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