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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「日常」の記事一覧

ナスなど

先日作ったチーズケーキは、とてもおいしかった。たぶん、味は買ってきたクリームチーズと生クリームで作ったものとさほど変わらないのだろうが、自分たちの育てている牛から絞った初乳や牛乳やヨーグルトを使っているので、新鮮さがおいしさが倍増させるのだと思う。考えてみると、うちではパックされた食品をほぼ使っていない。日常的には、紅茶とマヨネーズくらいだろう。あとはすべて素材から食事を作っているし、その中には羊肉や卵など、自給できている食材もある。野菜や果物の皮、お茶の出がらしなどは牛や鶏にやるので生ごみもほぼ出ないし、パックされたものを買わないのでプラスチックのゴミも少ない。青果を買うときにレジ袋をたくさんもらうので、それを減らす工夫をすればごみはさらに減るだろう。けれど、クミシュテペの人は海に繋がる水路になんでもボンボンと捨てるので、わたしがごみを減らしたところで全く何の役にも立たないのだった。
さて、気を取り直して、今日はナスの処理にようやく取りかかることにした。3キロもあったので面倒で、ついつい放置してしまった。


焼き網でグリル


塩をして10分ほど置き、フライパンで焼く


皮が痛みかけていたトマトも保護

ナスの下ごしらえも無事完了し、本日のカレーライスに使った1パック以外は冷凍した。これであさっての市場に備えて冷蔵庫がすっきりした。
庭にいる鶏の産卵が止まって以来、なかなか元に戻らなかったのだが、今日は4個も集めることができた。鶏は好きな場所に卵を産むので、日が暮れる前に何ヶ所かをのぞきに行くと、卵を見つけることができる。


手書きで日付を刻印しています

今日はさらに、春から着るつもりのワンピースの縫製作業を進めた。昨日型紙を切っておいたので、次は布を整えて印つけと断裁だ。でもじつは、ワンピースを作る中で、印つけの作業が一番苦手だ。大きな布を整えたり、ずれないように布を押さえたりすることにストレスを感じる。


ポケットつきのワンピースドレス

それでも一着分できた。あと3枚も縫う予定だが、とりあえずは一着を仕上げたい。丈がくるぶしまであるワンピースを着ないとバラックも着ることができないので、今年は早めに縫っておくつもりだ。

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冬の終わり

天気の月間予報を見ると、クミシュテペは明日から最高気温が15℃以上の日が続くことになっている。20℃を超える日もどんどん増えて、いよいよ冬が終わるだろう。しかし今年の冬は、家畜の仕事をしなかったこともあり、わたしはずいぶんと楽に越すことができた。雨漏りも数えるほどしかなかったし、台所も浴室もすぐにお湯が出るようになったので、辛いことは何もなかった。ハリルは逆に、今年初めて雇人なしに自ら家畜の世話をしたので、きつかったようだ。雨の降る日も風が吹く日もバイクで南庭に行って、朝晩の餌やり、または放牧があった。病気になって死んだ子羊は一頭だけで、あとは牛も羊も何頭かが出産した。先日は、犬のガラアーラも子犬を8匹産んだ。まだ目が開いていないので、犬とは別の生物のようだったが、とってもかわいく、近いうちにまた写真を撮りに行こうと思っている。
 自宅ではタローとジローが皮膚病も治り、コロコロした状態からスマートになってきた。


家の前の排水溝は、掘り返してほったらかしてのくりかえし(笑)


ジャポンと子犬たち


タロー&ジロー


バグティ

バグティとジャポンに習ってか、子犬たちは近所の犬が来たり人が近づくと「アウアウ!」と吠えたてている。そして鶏から自分の餌を守ることができるくらい、強くなった。


チーちゃん(♀・右)とガラジャ(♂)

チーちゃんのお腹はどんどん膨らんで、コロコロ体型のガラジャにそっくりになってきた。ガラジャだけはチーちゃん一族ではないので、体つきが異なる。まるっこいし、人間には決して爪を立てないので、限りなくぬいぐるみ的だ。


ガラジャ

キティは風邪をひいて咳がひどかったので、しばらく薬を飲ませた。今では咳も収まったが、一時はサーリジャのように片目がつぶれて、美猫が台無しだった。サーリジャがいつも涙で目が汚れているのは、自分の手で洗わないからのようだ。ほかの猫たちは自分で洗顔しているので、目元くっきり、美しいのだった。


チーちゃん

鶏団子

ハリルが出張から戻って一週間が経った。一緒に出張に行ったうちの一人が今でもお客さんとして泊まっているのだが、彼はキルギスタンに住むウズベク人。いろいろと話を聞いているうちに、キルギスタンに興味が湧いてきた。山岳の多い自然豊かな国だそうで、日本からの観光客も多いのだとか。彼はこれからも当分うちに泊まるようなのだが、明るくて礼儀正しくて感じのいい人だからか、おさんどんも苦にならない。
とはいえ、最近わたしは刺繍に憑りつかれているので、家事はなるべく簡略化しようとしている。今の時期は羊肉がなく、もっぱら鶏肉か魚を食べるのだが、鶏肉は胸肉とささみの扱いが難しい。どちらも脂が足りないので一品料理にするには持て余していたのだけれど、最近いい方法を見つけた。肉団子である。
鶏肉は、内臓を取ったあとのまるごとを冷凍したものを買ってくる。まずはももを落として、手羽も落として、そのあと胸とささみを削いでおく。残ったガラともも肉、手羽は別々に冷凍する。胸肉とささみはフードプロセッサーでミンチにして、たまねぎ、にんにく、塩、植物油と混ぜる。


(緑色は、代用した葉にんにく)

それを団子状にしてフライパンで焦げ目がつくまでじっくり焼く。よく冷ましたら、小分けにして冷凍する。


二本のスプーンではさんで団子をつくる

こうしておけば煮込みやスープと作るときに、肉の処理をせずに済むので楽チンだ。脂の少ない部位ににんにくと植物油を足すことで旨味も増す。
料理に肉団子を入れることが増えたので、ウズベク人のお客さんは「日本人は肉団子をよく食べる」と思っているかもしれない。箸を自在に操っているので驚いていたら、奥さんはウイグル人(中国人)なのだそうだ。ちなみに彼はウズベク語、ロシア語、トルコ語、キルギス語を話し、わたしも日本語を入れて四ヶ国語を話すのに、共通の言語がなくて会話が成り立たない。トルコ語はトルクメン語に似ているので、今年は覚えようかと思っている。新しい言語を覚えるのはとても大変なことだが、使う目的や興味があれば、習う気も出るというものだ。

猫との生活

ハリルの出張が長引いていて、一週間が過ぎ、ひとり暮らしがつらくなってきた。何がつらいって、犬猫の餌がないことだ。いつもはハリルが鶏肉のくずなどを買ってきてくれるので、それとパンを煮たりしてやっている。その鶏肉はとうに底をついて、最近は人間様の食べる魚や卵、牛乳をパンや米と混ぜてやっている。そして自分は豆なんかを食べてしのいでいる! ナーセルは頼んでも、忘れるのか時間がないのか両方なのか、あてにならないので電話するのもやめた。明日は自分で鶏肉屋に行って、ビニール袋から血の滴る鶏肉を持って帰ってくるか…。憂鬱だ。
ハリルが出張に行くと、義母やナーセル夫婦はわたしがさみしがったり怖がっていると勘違いして、こどもを泊まらせようか? などと申し出てくれる。
…やめてほしい。犬猫鶏がいて食事時もひとりになれないし、一人で過ごすのはもともと問題ないから~。でも今日は、牛乳がほしいと言ったら甥っ子が持ってきてくれた。先週は姪っ子が来たし、ナーセルの奥さんはこどもたちをわたしに懐かせようとしているのかな。いつも三女をくれると言うし(笑)。

今日は雨が降って寒い日だったので、猫たち6匹は家の中だ。チェッケ(魚)を米と一緒に炊いたのをやったので、みんなとても満足そうだった。この姿を見ていると、ロチはやはり死んでしまったのではないかと思う。生きていたら、こんな日には家に帰ってくるだろう。


タイちゃん

チーちゃんとタイちゃんは妊娠している。チーちゃんはいつもどおり家の中で出産し、タイちゃんは外だろう。


タイちゃんのお腹。いったい何匹入っているのか…

お昼は、鶏だんごとカブのカレーを作って甥っ子と一緒に食べた。「カレーライス」という言葉を覚えさせようと10回以上聞き直したのだが、家に帰ったらやっぱり覚えていなかったようだ。ま、ナーセルの息子なのでね。

夜はまたブロッコリのガーリック炒め。そして全粒粉のパンを食べた。

最近は小麦粉と全粒粉を半々で作っている。うちのガスオーブンは、中央のまるい平板が回転するしくみになっているので、その上に四角い天板を置いて、その四つ角に生地を置くと、パンの底が焦げずにうまく焼けることを発見した。

焼きたてをぐっとがまんして、冷めてからうすくスライスしたものをトーストし、バターを塗って食べると最高だ。

市場

果物を買いに、市場にひとりで行ってきた。先週からハリルが出張で留守なので、気楽な一人暮らしを楽しんでいる。でもわたしが買物をすると、ハリルより高いものを買ってしまいがちだ。量が普通なので、結果的には経済的な気もするけれど。


カリン1キロ=160円くらい。350円で2キロちょっと買った


ブロッコリー1キロ=140円くらい。175円分買った(写真はその半分くらい)

りんごは1キロ=100円くらいで、どれもなんだか高いものを買ってしまった気がしたのだが、家に帰って冷静に計算してみたら、ものすごく安い気もする。夕飯は、レンズ豆とトマトとにんにくの煮込みにしたので、それにブロッコリのガーリック炒めを添えた。添えたというか、600gのブロッコリを食べてしまった。ハリルに伝えたら、「これからブロックミと呼ばないと」と言っていた。うまい!
それから市場では、ハリルの弟のユスフがオレンジを売っていたので、買うことにした。「いくら?」と聞いたら、ユスフは「7!」と言った。野菜や果物の値段は、通常1キロいくらかでやりとりされる。1キロ7,000トマン(245円)だと思い、「7は安いの? 高いの?」と聞いた。高いと思ったのだ。でもユスフは「安いよ!」というので「じゃあ2キロちょうだい」と言ったら、2キロはとても少なく、うちなら1~2回で食べきってしまう量だった(10個以下)。そして50,000トマンを渡し、おつりをもらったら、なぜか40,000トマン以上返してくる。おつりは36,000トマンのはずなので、わたしに特別割引をしているのかと思ったら、そのとき初めてオレンジは1キロ700トマン(25円!)だということに気がついた。わたしは十倍の値段で買おうとしていたのだった。事情が分かったので、あらためて「じゃあ5,000トマン分ちょうだい」となり、レジ袋二つにいっぱいになったオレンジを持って帰った。
スウェーデンにいたとき、日本から来た義理の妹が、スーパーでりんごを1個だけ買ってきたので事情を聞いたら、1キロ200円を1個200円だと思ったらしく、大笑いしたのだが、それを上回るポカをやってしまった。175円で、持ちきれないほどのオレンジが買えるクミシュテペ、ブロッコリを爆食いできるクミシュテペ、死ぬまでここで暮らしたらいいかも… と思い始めている。

誕生日

また誕生日が来た! はっきり言って、45歳になりました。でも一族(日本の)が超高齢化しているので、自分のことが若く思えて仕方ない。ありがたいことだ(?)。


バラック(野鳥)

少し前まで、誕生日を祝ってもらうためにハリルにしつこく周知してきたのに、結局は自分もきれいに忘れてしまい、当日フェイスブックを見て気がついたのだった。ここ一週間ほど体調を崩して散々だったので、お祝いのメッセージをもらったら急に元気が出てきた。突然始まった歯痛をなんとかしようと強い痛み止めを飲んだら、その副作用に苦しんで、やめたら今度はその離脱のせいか、別の苦しみが出て驚いた。でも終わってみればたったの一週間の出来事で歯痛も収まったし、体調も崩しがちな寒い時期だったことに思い当たった。本格的な春まであと二ヶ月もあるので、まだまだ用心しなければ。


料理中のハリルにおこぼれをもらうキティ。いつもカメラ目線だ

バラックはわたしが料理したのだが、米を入れて炊くところからハリルが仕上げてくれた。そして昼食のあとには、クミシュテペ中の店を回って、お祝いの品を買ってきてくれた。


手前は時期が完全に終わっているザクロです(笑)

買物リストに「ナツメヤシ」「チョコレート」と書いて渡したら、お菓子もどっさり買い込んでくれた。ハリルはダイエットが成功しつつあるというのに、これは心配だ。
それから「誕生日の朝に枕元に置いてほしい」とリクエストした卓上電気スタンドは、先日一緒にクミシュテペ中の店を回ったのだが、見つからなかった。感心するほど、近代化も欧米化もしていない町なのだ。そこで役人の弟ジェリルに頼んで、グンバッドという大きな町で買ってきてもらった。

果たしてプレゼントはもらえたのであります(ジェリルから)。これで曇りの日も夜間も刺繍ができる。うれしい~

子犬とベッド

ハリルが拾ってきた子犬タローとジローは、順調に育っている。わたしが餌をやっているので、懐いてとってもかわいい。「座れ」は満足にできないけれど、餌をあげようとすると自らお座りをしてみせることも多い。


ジロー。あ、服に触るな!


タロー


バグティ

ジャポンが一週間ほど戻ってこなかったので、バグティもつまらなそうだった。ついにジャポンを失ったと思っていたら、さっき戻って来た。メスを追いかけてどこかで過ごしていたんだろうけれど、恋には破れたようで、悲しそうな雰囲気が漂っている。「ジャポンは死んでしまった…」と思わされたことがこれまで何度もあったので、なんだか慣れっこになったが、それでも戻ってきたときは胸のつかえが取れたようだった。
猫たちも発情しているため、あまり家に寄りつかないので、朝晩にやっていた餌をやらなくて済んでいる。ときどき帰ってくる猫には、その場で餌をこしらえてやっている。


ロチ

子犬が食べないように、猫の餌は壁の上に置くこともある。しかし日中は鶏たちがうろついているので、猫の餌も奪っていく。わたしがそばにいて追い払わないと、猫はギブアップしてしまうのだ。

さて、今日は午後になって大きなものが納品された。

ベッドだ。新しいカーペットを敷いてから発注してくれと散々頼んだのに、やっぱり買ってしまったハリル。


「おじさん、そっちしっかり持って!」

これを玄関の前の床に置いたところで若い運転手には帰ってもらったのだが、失敗だった。ハリルとわたしでは、重過ぎてとても寝室に運べなかったのだ。それで、玄関の前にドーンと置きっぱなしになっている。これから何日この状態が続くのか…。それに、この開きっぱなしのベッドの下をどうやって掃除していくのか…。ひさしぶりに「予想どおりの失敗」がやってきた感じだ。クミシュテペ生活では必至の結末。

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プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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