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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「動物」の記事一覧

ひよこ

ひよこは順調に育っている。1羽だけ、目から黄色っぽい液体が出て固まり、いつかのコッコのように瞼がふさがったのがいたのだが、水で洗って目を開いてやったらまた餌を食べ出した。回復を願っている。




なんとなくだが、日々大きくなっているような気がする。毛並み(?)もいいし、コロコロしていい感じだ。
このところ、庭のあちこちから生えてきたトマトの苗を移植して、一ヶ所に畑を作ろうとしている。それで土を掘ると、小さなイモムシのようなのが出てきたので、集めてひよこたちにやってみた。案の定、喜んで食べていた。ひよこは、隣の人が餌の小片を咥えて離れ、食べようとすると追いかけていってそれを横取りしようとする習性がある。同じ餌が自分の目の前にあるにもかかわらず、である。でも賢いのもいて、虫をやったらすぐに理解し、集中して捕獲し、独占して食べていた。他のひよこは目の前にあっても、初めてだからか踏んづけたりしていたのに。
コッコは以前よりも他のニワトリたちになじんできた。不思議なことに、自ら距離を縮めているようだ。ニワトリたちは、夕方になると開けっ放しにしている家禽小屋の一階の部屋に入って、寝る支度をする。今日は見ていたら、なんとコッコもそこに入って行った。これまでは一人だけ、草の茂みで寝ていると思っていたのに、いつのまにかニワトリの仲間入りをしていたようだ。それでも日中はまだ一人の行動も多く、わたしを見ると追いかけてきて餌をねだっている。成長するにつれて、自分が猫ではないことが分かってきたのかな。



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鶏はつづくよいつまでも

毎日、肉体労働に励んでいる。朝と晩に2~3時間ずつ、庭仕事をしたり、鶏の世話をする。日中は暑いので家の中にいて裁縫をしたいのだが、朝の仕事をするとぐったりして、細かいことに集中できない。しかも、午前中に2時間くらい寝入ってしまうこともある。本当に深く眠ってしまうのだが、晩の仕事をしたあとではやはり夜も爆睡してしまう。45歳にして、中学生並みの充実ぶりだ。…肉体だけ。
さて、鶏はどうなっているかというと、雛が4羽から16羽に増えている。新しく2羽が孵化したあと、なんと10羽を孵しためん鶏がいたのだ。体の下からたくさんのひよこが出たり入ったりしているのは見るだけで楽しいが、2~3日したところでひよこは取り上げて、他のと一緒にした。今のところ、雛を取り上げられためん鶏たちは、わたしを襲ったりはしてこない。
しかし雛たちはわたしを警戒して、部屋の隅にかたまっている。餌をやると、勇気のあるのが1羽、餌箱に近づいてくる。そしてわたしがじっとしていれば、餌を突いて食べ始める。すると次の2~3羽がやってきて、同じようにする。それでも決して餌箱に来ないのが数羽いるので、わたしは用事を済ませたらさっさと部屋を退散する。用事といっても、餌場を掃除したり水を取り替えたり、君たちの世話をしているんだっつの! きっとそのうち、わたしが餌をくれる人だということが分かって、ドアを開けたとたんに飛びついてくるようになるだろうけど。
 


雛を3羽取り上げられためん鶏

おん鶏はどれも美しいが、飛び乗られるめん鶏は背中の羽が抜けてみすぼらしい

昼間は、家の中からときどき庭の様子をチェックしている。コッコが襲われていないか、変な犬が入ってきていないかなど、いくつかポイントがあるのだが、コッコはたいてい猫に襲われているし、よその犬はいつも入ってきていて、昼寝をしている。猫たちを襲う犬はいないのでよしとしているが、餌だけは決してやらないようにしなければ。ときどき、飼い主が探しに来て、バイクから縄を引いて帰ることもあるけれど、今はラマダン中なので人間も昼間は寝ているのだろう。あと数日で、ラマダンも終わる。


網戸越しにこっそり写真を撮った。コッコがひとりで餌を食べていて、地下水槽の上では子猫3匹が重なって寝ている。ふとしたときに、こういう情景が目に入ると本当に和む。





またコッコの話で恐縮です。しばらく鶏ブログになりそうです。

今朝は鶏小屋のネットに、鶏がひっくり返ったまま引っかかっていた。両足は上を向き、くちばしから頭までがネットにかかっていた。それが視界に入ったとき、「あ! 鶏が死んでいる」と思った。そして死骸を取り出すためにネットから外すと、それはバタバタと動き始めた。
…コッコだった。彼女はまためん鶏たちに突かれたようだ。目の脇からは、血が流れていた。突かれて追われ、ネットにかかり、死んだふりをしていたのだろう。よくやった。しかしここまで不死身だと、ちょっと笑ってしまう。
昨日ハリルは雛の餌を買いに行った際、鶏の専門医に会ったそうで、雛の大量死の原因は病気ではないと言われたそうだ。ではなにが問題だったかというと、雛の餌を途中で変えたのがまずかったとのこと。雛の餌やりは、塩分濃度を一定に保ち、少しずつ増やしていかないといけないそうで、買い足した餌ではそれができていなかったのだと言う。もちろん、ドクターは現場を見ていないし、推量しているのだろうから真に受けるわけにはいかないけれど、そういう可能性もあったということだ。それからどの家禽が高く売れるかなど、貴重な情報も得たとハリルは言っていた。わたしは「どうして先に聞かないの(どうしていつも事が起こったあとにそういうこと言うの)?」と言った。


写真はコッコが失明したと思っていたときのもの。今は目が開いています

そして今後はミーティングで議論して、慎重に家畜と家禽の計画を立てようと言い合った。少なくともわたしはそう理解しているので、週に2回くらい、議事録を取ってミーティングをするつもりになっている。でも、忘れた方が賢いか?

コッコ

鶏のコッコが失明したというのは、わたしの早とちりだった。なんと、三日目には瞼に1ミリくらい隙間が空き、目のまわりのかさぶたを取ってやったらより大きく目が開いた。ハリルに顔を押さえてもらい、スポイトで少しずつ水をかけて固くなった部分を柔らかくして、綿棒で剥がせるところをこそぎ落とした。目の周りは突かれてケガをしたけれど、眼球は無事だったのだろう。


目が見えるようになると、コッコは歩き出した。おもむろにいじめの現場、つまり鶏の餌場に走っていくので心配だったが、ほかのめん鶏に追いかけられてもちゃんと逃げていた。普段も気をつけながら、めん鶏から離れた草の茂みに隠れたりしている。
本当によかった。コッコは感染症による死を免れ、ケガから立ち直り、これから最強の鶏への日々を歩んでいくに違いない。そうあってほしい。
しかしそばに置いて大事にし過ぎたのか、夕方仕事を終えて家に入ろうとするとついてくるし、子猫たちが母親のミルクを飲んでいると「自分も…」と言わんばかりにそばでうろうろしているし、自分のことを子猫かなにかだと勘違いしているかもしれない。わたしの手のひらに乗せて、くちばしの下の部分をなでてやると、うれしそうに鳴いている。
蛇足だが、鶏の足は、猫の肉球のようにひんやり冷たい。

南庭の犬猫

ハリルは南庭に行く際、犬と猫の餌も持っていく。満足な量を毎日与えることはできないが、ハリルがクミシュテペにいる限り、彼らはなんとかケアされている。ナーセルは基本的に犬猫は放っていて、家に残飯があれば持ってくるようだが、実際はそのくらいの態度がここでは正解なのだと思う。犬にウジが湧くまでケアしなかったことは今でも腹が立つが、動物をケアできないとか虐待するというのは、その人間自身があまりに貧しいか、または病んでいるということだと思う。生活ができて、健康である場合、人間は動物を虐待したりしない。というのがわたしの考え。
南庭にいた猫のうち、大きいのが2匹、小さいのは何匹が見当たらない。キティと同じ柄、グレーの縞、黄色い縞の3匹はすべてタイちゃんの子で美しかったので覚えているが、どれももういなくなっていた。おもしろいのは、最初からやたらになついていたチーちゃんの子猫4匹は、まだいたということだ。それからガウシャンもいたので、同じトラ柄の子猫が5匹もいる。
それでは、ハリルが南庭に到着してから、待っている犬猫に餌をやるまでの一部始終を連写でお届けします。

手前の茶色は「ショコラ」(♀)

ホルジュンまっしぐらは猫の「バートル」


この間、たったの2~3分だと思う。ハリルがバイクを降りる前から、彼らは(餌に)飛びかかってくる。すごいよ~
さて、犬は年長のガチガチを筆頭に、ガラアーラ(♀)と彼女が去年産んだ子犬が3匹、そして今年産まれたのが1匹いる。ガラアーラは非常に賢い犬で、羊の群れについてきて、子羊を狙っているキツネを追い払ったりする。誰も教えていないのに、拾われてきた子犬の頃から羊を追っていた。今ではしっかり者の母親、そして南庭の守り女神だ。

ガラアーラ

ジュニア(バグティの子)と兄弟
ガラアーラは今年も出産したのだが、みんなやってしまって、1匹だけうちに残したそうだ。


すばらしい子犬。きっとまたバグティのこどもだろう。控えめでかっこいいバグティだが、やるときはやるのである。

バグティ@自宅

かっこいいと思っていたけれど、バグティもかなりオヤジ化している。

牛と羊の放牧

ひさしぶりに、南庭に行ってきた。「南庭」と呼んでいる敷地は、自宅から歩いて20分くらいのところにあり、牛や羊を囲っている。家のベランダから見えるくらいの距離にあるのに、徒歩ではなかなか行く気になれず、つい足が遠のいてしまうのだった。
ハリルは毎日、朝に晩に南庭に通い、そこから牛と羊を砂漠へ連れ出して放牧している。砂漠とはいってもほとんどが麦や綿花の畑なので、作物が植わっている敷地内に家畜が入らないよう、羊飼い(ハリル)は見張らなければならない。収穫後の畑については、家畜が自由に入って草を食べていいという暗黙の了解が、昔からあるそうだ。しかしもちろんケチな人もいて、自分の敷地の周りに深い溝を掘って、家畜が入れないようにしている場合がある。


放牧の始まり。まずは羊の群れを南庭から出して、わたしが追いかける。どこを放牧するのか分からないまま、羊を追おうと思ったら、ものすごい勢いで距離を置かれてしまった。


そのあと、ハリルが牛を5頭連れて追いかけてきた。犬のガチガチが来ているのも見えた。しかしガチガチは、途中で狐のこどもが死んでいるのを見つけ、その周りに自分のおしっこをかけたらどこかへ行ってしまった。あいかわらず役に立たない犬だが、キング(ガラウェズ)亡き後は、一番の古株となった。ガラウェズは、わたしたちが日本にいるあいだに死んでしまったそうだ。


クミシュテペの町が遠くになった

牛No.4

最年少の牛No.8(背後は最年長の牛No.3)




放牧中は、ほとんどの時間はぼーっとして牛や羊や空や砂漠を眺めていればいい。辺りはとても静かで、ほとんど音が聞こえないけれど、鳥のさえずりや遠くで人が話す声が聞こえたりもする。

近くに青々とした綿花畑があるので、羊を監視



羊は警戒心が強いので、牛ほど近くに寄ることができない。もっとも、牛は毎日世話をしたことがあるので顔見知りだが、羊たちはわたしの存在を危険だと思っているのかもしれない。

昼寝中の子羊をこっそり撮ることに成功。このあと逃げた



途中、別の牛の群れが近づいてきた。13頭の立派な牛に目を奪われる。最初は牛飼いの姿が見えなかったのだが、よく見ると1匹の犬が群れを連れ立っていた。なんと賢い犬! 牛が散らばらないよう、しっかり見回っていた。


イキンニという3回目のアザーンが聞こえるころ、群れは南庭に帰っていく。そして水を飲んだり、別の餌を食べたりしてから休む。羊飼いの仕事は、家畜たちを小屋に収めたらおしまい。ハリルは毎回へとへとになって帰ってくる。わたしもこの夜は、深い眠りについた。

コッコと鶏の顛末

思いもかけない事件が起きてしまった。鶏のコッコが、失明してしまったようなのだ。
昼の見回りに行ったとき、コッコがネットに引っかかってうずくまっているのを見つけた。どうしたのかと思って絡まっているネットを外してやると、こめかみなのか頬なのか、目の横の部分が血で染まっていた。右左両側同じく傷ついていて、一見して鶏のくちばしに突かれたのだと分かった。コッコは瞼を開かない。
じつはその朝、何羽ものめん鶏たちがコッコを追いかけ回している場面を見た。追われたコッコは、高く茂った草の中に必死で逃げ込んでいたので、わたしはめん鶏たちを追い払い、コッコを迎えに行った。そのときは、こんなに深刻な事態に発展することは想像できなかったのだが、おそらくめん鶏たちはまたコッコを追いかけ、ネットに引っかかってしまった彼女を突き倒したのだろう。そうなってしまった後でネットで検索したら、鶏はそうやって一羽をいじめて死に至らしめる習性もあるようだ。しかしこんなことは、うちでは初めて起きたのだった。
その日は一晩、家の玄関のたたきにコッコを置いていた。目が見えないせいか、うろうろ歩き回ったりはせず、プラスチックの桶の縁に掴まったままじっとしていた。しかし朝起きたら、それだけで家の中の空気がひどく淀んでいたので、たまらずコッコは外に出すことにした。玄関のすぐそばの、緑が生えている場所に置いてある。

やはりコッコは目が見えなくなったのだろう。あんなにたくさんの雛の中から、たった一羽生き残ったというのに、なんという運命だろうか。コッコを突いためん鶏の中には、ひょっとしたら彼女の母親も混じっていたかもしれないのに。
ここまで来て分かってきたことは、春にたくさん孵った雛たちをまとめて家禽小屋で飼ったことはまちがいだったということだ。クミシュテペの家で飼われている鶏は、母親が卵を温め、孵ったら雛は母親のそばで育つ。それに反して、母親たちから雛を取り上げてしまったので、雛の成長がうまくいかなかったのに加え、するべきだった子育てができずに、母親たちが混乱してしまったようだ。
鶏の卵は三週間くらい温めると孵るのだが、もう一ヶ月以上温めている鶏がいる。産まれたはずの雛が見当たらないので、また温めているようなのだ。それからこのあいだは、2羽のめん鶏が4羽の雛を孵したので、4羽とも1羽のめん鶏に任せようとケージに入れたら、雛を奪われためん鶏が毎日そのケージの周りをうろうろしたばかりでなく、しまいにはわたしに飛びかかりながら突いてきたのだ(あんなに恐ろしいものはない)。つまり、「わたしの雛を返せ!」ということなのだろう。もうどの雛が彼女の子なのか分からなかったが、とりあえず1羽を捕まえて、そのめん鶏と一緒のケージに入れてやった。めん鶏は満足そうにしているが、別の母親に慣れてしまった雛の方は、いまだにピーピー鳴いてもとのめん鶏のところに戻りたそうにしている。
もうおしまいにしたいと思っている鶏の世話なのに、ものすごく複雑なことになってしまっている。

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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