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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「動物」の記事一覧

猫のごっこ遊び

 いま庭には、六ヶ月未満の月齢の子猫が4匹いる。ガウシャンの息子プシプシと、タイちゃんの子猫3匹だ。遊び盛りで、とくに黄色い猫が好奇心が強く、活発だ。プシプシもそうだが、オスの方が子猫のときに活発かもしれない。ときどきガウシャンにぶら下がってその3~4匹がおっぱいを飲んでいる。しかしガウシャンが出産したのは半年前。おっぱいが出ているはずがないのだ。だからこれは、おっぱいを飲むふりを楽しむ「ごっこ遊び」なのだなと思っていた。
ガウシャン親子
 そんなある日、家の中からふと外を覗いたら、彼らは玄関前でまたおっぱいごっこをしていた。でもよく見ると、母猫役はガウシャンではなく、ガウシャンの息子プシプシだった。雄の子猫のおっぱいにぶら下がる子猫たち。声をあげて笑ってしまった。

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子犬

 タロ子の産んだ子犬は、順調に育っている。ようやく目が開いてきたようだ。


 体の模様が牛みたいで珍しいと思っていたけれど、全体的にタロ子によく似た犬だった。


 歯が生えていないので、口を大きく開けるとスヌーピーみたいでかわいい。しかしスヌーピーはあまり口を開けないんだったか? タロ子が彼を大事にしすぎて、風通しの悪い小屋の奥にしまいこんでしまうので、ときどき外に出している。人の目に触れないよう、盗まれないよう、気をつけなければならないのに、つい忘れてしまう。


 彼がちょこちょこ歩き回るようになったら、また楽しそうだ。しかしすでにいる四匹でも多すぎるので、自宅の庭に犬が増えることは、本当に困る。ナーセルの仕事の取引先に、犬を一匹欲しがっている人がいると聞いているので、順調に育ったら彼はやることになるだろう。その頃には庭の塀も造り終えて、タロ子・ジロ子の妊娠も抑制できるといいのだが…。まあ、楽観的に考えていこうと思っている。タロ子とジロ子は、わたしが日本に行っているあいだ随分と自由な時間を過ごしたようで、その結果がタロ子の9匹の出産だった。遊びすぎじゃないのか。


 小屋の中で育てていた鶏のヒナは、大きくなった順に12羽を外に出した。彼らは放し飼いにして草などを食べさせた後、自分たちで食べてしまうつもりだが、実際はどうなることやら。今のところかなり活動的で、庭中を歩き回っている。わたしだけでなく、犬にも猫にも近寄っていくけれど、みんなヒナを襲うことなく過ごしている。

 子猫がまた一匹、姿を消した。正確には、昨日の朝からその姿を見せていない。前日は無理に飲ませていたミルクも拒否したし、数日前から餌をほとんど食べていなかった。黒トラが産んだ数匹のうち、唯一生き残っていた猫だったが、体が異常に小さかったこともあるので「やはり」ということか。勢いよく鳴いて、元気な子だと思っていたのに。それにしても、毎日玄関のそばで他の犬や猫たちと過ごしていたのに、あんなに小さい猫が最期はどこかに隠れて一人でひっそりと死を待っているのかと思うと、いたたまれない気持ちになる。でも、これが自然なのだろう。ハリルが "nature" という一言で片づけたときは腹が立ったけれど、結局はそういうことなのかもしれない。

日陰で昼寝中の犬猫

右が、いなくなった一番小さかった子猫

 夜中に、猫の鳴き声がした。ベランダに寝ているので外の音がよく聞こえるのだ。まさかと思ったが、泣き続けるので気になって庭に出てみたら、それはサーリジャだったようだ。数か月の放浪の末、最近帰ってきた雄猫だが、甘えん坊になっていつもわたしにしがみつくようにしている。留守のあいだ、どこでなにをしていたのか、なぜ戻ってきたのか、話を聞いてみたいものだ。

サーリジャ。すごい伸びるね

 さて、次は美猫キティの話。今年は初めて出産したものの、子猫はしばらくして死んでしまった。そのキティが、また妊娠しているようだ。ときどき家の中に入ってきてお風呂場で涼んでいるが、このところお腹まわりが太くなったので気がついた。外で産むのか、ちゃんと育てられるのか、心配が尽きない。母猫がしっかりしていれば、子猫の生存率は高くなるのだが、チーちゃんとタイちゃん以外はまだまだ安心できない。

キティ


タロ子の出産

 タロ子が出産したのは、もう一週間ほど前のことになる。彼女の二度目の出産だった。一度目は一匹だけ産んだのに、二週間ほどで子犬を盗まれてしまい、かわいそうで、わたしはそのことを思い出すのもつらいが、タロ子は覚えているのだろうか。
 今回は、出産が問題だった。妊娠していると分かってから、タロ子はよく食べて子犬も順調に育っているように見えた。しかし出産の数日前に、熱射病に罹ってしまったようで、まったく食べないし、しまいには水を汲んである鍋に頭を乗せて、伸びた舌を水の中に入れたまま目をむいていた。それを見てまずいと思い、わたしは慌ててネットで検索した後、タロ子の体に水をかけ、うちわで仰いだ。
 翌朝、起きてベランダから庭を覗いたときは、タロ子は死んだと思ったほどだ。肢体はピンと伸びたまま、顎も上がって倒れていて、微動だにしなかったからだ。でも近寄ってみたら、まだ呼吸していた。そのあと明け方に雨が降る日が二日ほど続き、地面も少しクールダウンしたからか、タロ子は生き延びた。でもあいかわらず‫何も口にせず、そのあいだに出産が始まった。二日かけて、9匹の子犬を産んだ。毎日、タロ子の口の中に自家製ポカリを注ぎ込んだり、生卵を流し入れたりしていたけれど、後で考えたら効果があったのかどうかは疑問だった。
 生き残っている子犬は、一匹だけ。死産もあったし、生まれてしばらくして死んだのもいた。どの子犬も十分に大きく育っていたので、やはり出産直前の母体のトラブルが影響したのだろう。産んだ後、羊水の袋に入ったままの子犬を舐めることもできないほど、タロ子は衰弱していた。彼女自身にはどうにか生き延びてほしいと思っていたので、今は元気になって食欲も戻ったのでうれしい。ミルクもなんとか一匹分、賄えているようだ。

タロ子

息子!


牛のような模様です
 
丈夫に育ってほしい

 ちなみにジロ子は、今も妊娠していない。交尾している現場は何度も見ているのに、不思議なことだ。ジロ子はいつもタロ子や他の犬たちに遠慮していて、餌もあまり食べないので、体の発育が遅れているのかもしれない。

ジロ子

サーリジャの帰宅

 ある朝、トイレを出て庭の片隅にぼーっと座っていると、一匹の猫が飛びかかってきた。いつもそうしていると犬や猫が寄ってくるので、条件反射でその猫を抱きかかえたら、それは小さなサーリジャだった。彼は三か月も前にこの家から出て行った猫だが、すぐに分かった。黄色いトラ柄に白い手足、黄色い瞳で美しい毛並みの雄猫なのだ。


 サーリジャはずいぶん早い時期にこの庭を去り、旅に出たと思っていた。毛並みもきれいで(顔以外は自分でよく舐める)、ドアのガラス越しにじっと家の中を見たり、観察力の高い賢そうな猫だったが、オスなのであまり家に近づけないようにしようと思って育てていたのだ。その甲斐あってか、早い旅立ちだったが、なぜか家に戻ってきて、以前より甘えん坊になっている。ずっと玄関の前で寝ていて、わたしやハリルが出たら甘えようと思っているのだろう。家の中に入れてやっても、四方八方から体をなすりつけてきて、落ち着いたら体の一部をどこかくっつけたまま、寝ている。あまりにかわいくて、夜寝るときにベランダに連れていって蚊帳の中で寝かせていたのだが、わたしの虫刺されがひどくなったのでやめざるを得なくなった。


 母親であるタイちゃんはものすごく威嚇していたし、サーリジャ自身が他の猫との折り合いがつかないようだ。どの子猫が来ても「シャーッ!」と攻撃してしまい、まるでキティのよう。子猫の中でも、白黒(プシプシ)と黄色いのはとくにフレンドリーな性格で、威嚇されてもサーリジャに近寄っている。

猫たち

 庭にいる子猫は5匹になった。白黒のガウシャンの子(♂)、キジトラが産んだ体の小さな子(♀)に加えて、タイちゃんの子が三匹来るようになった。

ガウシャンの子(♂)。「プシプシ」と呼んでいる

キジトラの子(♀)

黄色(タイちゃんの子)

黒(タイちゃんの子)

やたらと鳴く、タイちゃんの子(♀)。黒と黄色が混ざっている

子猫集合(親猫も一匹混じっている)


 ロミ夫がいなくなって、うちの庭は雌猫だけになってしまった。チーちゃん、タイちゃん、キティ、ガウシャン、そのほかに3匹のキジトラがいる。まるでキジトラ園のようだ。
 2~3か月ほど前に、小さいサーリジャがいなくなった。雄猫なので、旅に出たのだと思う。そしてわたしが留守にしていたあいだに、大きなサーリジャもいなくなった。雄猫はたいてい1~2年で庭から姿を消すけれど、大きなサーリジャだけは、3年いたんじゃないだろうか。彼もついに旅立つときがきたのかと、少し安心した。

ガウシャン


 迷い猫だったガウシャンは、このところ一番貫禄がある。体もどっしりしてきたし、このときはスズメを捕っていた。でもあまりにもてあそび過ぎて、このあとタロ子に横取りされていた。

キティ

 キティはいまいち他の猫たちとの折り合いがつかないようだ。唯一、好きだったサーリジャがいなくなってさみしいのだろうか。特別に家に入れてやったら、シャワー室の冷たいタイルが気に入ったようだ。でももうすぐその上のホースから、洗濯機の排水がバシャーッと出てくるよ。

ロミ夫

 南庭にいる犬のガチガチが、うちの動物の中で一番の年寄りになった。わたしたちがまだスウェーデンにいる頃から、うちの敷地で飼い始めた雄犬だ。


 いつも一番に走ってきて、撫でてほしそうにしていたのに、今は呼んでも来ないときもある。夏の初めに毛が抜けきらないであまりにみじめな姿だったので、櫛で梳いて毛を抜いてやったら、少しあか抜けたようだ(それでも上の姿)。

 今の家に住んで一年目に飼い始めた猫、チーちゃんとロミ夫も年を取ってきた。じつは、ロミ夫はもう死んでしまったんじゃないかと思っている。数日前に見かけたきり、うちに戻っていない。戻ってきたときに二回ほど、ヤギのミルクをやったらゴクゴク飲んでいた。でも体はマッチ棒のように痩せてしまっていて、顎のあたりのケガが治りきらず、固形物は食べられなくなっていたようだ。その甲高い鳴き声は、力のない悲鳴に変わっていた。
 最後に来たときは、家の中に入れてくれとロミ夫は言っていた。でも体があまりに汚れていたので、どうしても家の中に入れることができなかった。それを後悔しないと言ったら嘘になるが、それでよかったのだとも思っている。どこか、いつものねぐらに行って、静かに息を引き取ったのだろう。
 ロミ夫は素直でやさしい猫だった。どの猫にも攻撃的な態度は取らなかったし、チーちゃんは何度もかわいい黄色のこどもを作った。雄猫らしく外に出かけて何日も戻らないことがあったが、決していなくなることはなく、うちを拠点にしていた。チーちゃんとともに、思い出も多く、一番思い入れのある猫だ。でも、自由に生きて自然に死んだのなら、それでいいのだと思う。最後に撫でてやったり、お墓を作ってやることは、ロミ夫にとって特別な意味をなさないだろうから。

最後になってしまった十日前の写真。タイちゃんの後ろにロミ夫

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プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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