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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「動物」の記事一覧

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南庭の動物たち

毎朝7時半ごろ家を出て、南庭に向かう。南庭ではナーセルと奥さんが家畜の世話をしているが、わたしは犬たちに餌をやりに行くだけだ。しかしこんなに律儀に犬の餌やりをする人は、クミシュテペにはいないだろう。南庭のお隣さんは牛と羊を少し飼っていたのだが、おじさんが病気になったとかですべて売ってしまったそうだ。そして今はもう敷地に人が来ることはない。ただ、そこで飼っていた番犬も、そのまま置いていったそうだ。ハリルが「犬が餌を待ってるぞ」と何度か伝えたそうなのだが、「行ったらいなかった」などと言ったとか。

正面に見えるのがうちの倉庫

犬たちは、道の途中までわたしを迎えに来る。というか、餌を迎えに来る。5匹の犬と4匹の猫に、バケツ一杯の餌をやっている。同じくらいの量を、家では4匹の犬と10匹の猫にやる。キティとガウシャンはその中に含まれず、特別な餌を家の中でもらっている。決して十分な量ではないけれど、あとは自分で鳥とかネズミを捕ってくれ… ということだ。

乳牛No.4~No.6

乳牛No.3

子ヤギが一頭いた。あまりに細くて、生き残れるのか心配だ

子牛たちも大きくなって、倉庫や小屋に繋がれて、餌をもらっていた。羊の群れは朝早く、羊飼いに渡して一日中放牧してもらっている。

母娘。母はタイちゃんの娘

アッコ(右)とガラジャ(左)

南庭を出て左に行くとカスピ海

右に行くとクミシュテペの町

周囲の畑には作物が順調に育っている。うちの庭も草が爆発的に生えているし、気温も上がってきて、いよいよ春を迎える様子だ。その前に、大小ふたつの嵐が通り過ぎるのを待たなければならないが。


最後に、いつも見かけるロバをお披露目。ときどきにんじんをやっている。まったく歩いている様子がなく、筋肉もなく、スタイルが悪くてかわいそうだ。買い取ってやりたいけれど、ハリルに話したら否定的だった。

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ガウシャンの出産

産まれた! ガウシャンが初めての出産をした。


午前3時半に陣痛が始まり、12時間ほど鳴き続けて午後4時前、ようやく一匹目が産まれた。そのあいだわたしができたことは、頭や体をさすったり、段ボールに入るよう促したりするだけだった。ガウシャンがわたしの顔を見て鳴くので、しまいには「出産はDIYだからね。わたしは手伝えないよ」と言い聞かせたりもした。
最初にしっぽが出てきたときは、逆子だ… と少し焦ったが、猫の出産は軽いというのが定説だから、できる限り手を出さないようにした。何度かに分けていきみ、ガウシャンは逆子をひねり出した。


すぐに舐めないどころか、産まれたての子猫の頭や足を噛んだので(食べようとした?)、それは阻止した。舐めなかったけれど、へその緒は切り、徐々に自分の体を添わせるようにして温めていた。子猫も呼吸はしているようだった。
そのうち二匹目が産まれた。今度は頭から出てきて、全身が出る前にピーピー鳴いていた。二匹ともガウシャンそっくりの白黒の猫で、おもしろい。
今のところ、ガウシャンは二匹を抱えて寝たまま、段ボールから出てこない。グルグル言っているので、気分もいいのだろう。ネズミみたいな子猫たちも、毎日少しずつ変化して、かわいい姿になっていくはず。初産はたったの二匹。よくやった!

キティやロチのこと

本当にいろいろなことが起こる。と言っても、またうちの動物の話だが。
つい数ヶ月前に、具合が悪くなって死ぬかと思ったキティは、その後持ち直して元気になり、とうとう性的に発情したようだ。彼女は二年前に産まれた猫なので、成長がかなり遅かった。同時に産まれて順調に育った猫たちはまとめて南庭に移されて、その後ほとんどがいなくなってしまった。毎晩、特別に家の中で寝ていたキティだが、昨晩は初めて戻ってこなかった。実際には戻ったかもしれないが、わたしは一度寝入ると朝まで目が覚めないので、気がつかなかったのだ。そして今晩も帰ってこないだろう。キティを追いかけているのはロミ夫とサーリジャ、そして黄色い野良猫だ(ロミ夫にそっくりなので、彼の息子か?)。どうやらキティは、大好きなのに見向いてもらえなかったサーリジャまでも、今は手玉に取っているようだ。大事に育ててきたのに、ついに子猫を量産するただの雌猫になってしまった。いや、大事に育てたから、子猫を産めるようになったと喜ぶべきなのか。今のところチーちゃん、タイちゃん、ガウシャンが妊娠しているようなので、キティは遅れて、春が来てからの出産となるだろう。考えると、気が重い。
そして雨が降って暗かった今日、一匹の黄色い猫が戻ってきた。その猫は、わたしが玄関を出るとニャーニャー言って家の中に入ろうとしてきたのだ。全身黄色の猫はロミ夫ではなく、見覚えのある別の猫だった。少し前にいなくなったマイケル(♂)と、一年くらい前にいなくなったロチ(♂)のどちらかだとすぐに思ったが、それはロチだった。二代目ガウシャンが帰って来たときと同じように、当たり前のように近づいて来たし、鳴きつづけて何かを訴えていた。撫でてやると、ものすごく甘えたいようだった。ロチの顔には、大きな穴が空いていた。右頬が、引っ掻かれたのか噛まれたのか、大きくえぐられていて肉と血の色が見えている。手当のしようがなく、ストーブの前に置いた布団の上で頭と体を撫でつづけた。ロチは数年ぶりに母親の元に戻ってきたこどものように、とにかく甘えていた。ずば抜けて体格のいい猫だったが、痩せてしまって、頭が大きく見える。あいかわらず手足は長いので、また太れば立派な猫になるだろう。しかし一年以上の野良生活のせいか、その臭さが半端ない! なんのにおいなのか、とにかく野生のにおいがするし汚れているので、膝の上に乗りたがっていたのだが、やんわりと断った。するとわたしの体に一所懸命なすりついていた。ううう。
かなり長いあいだ撫でてやって、ようやく寝入ったかと思ったのだが、そばで横になっているわたしにまた近づいてきた。わたしが歩くとどこまでもついてくるので、眠るまで目の前で添い寝をしてやったのだ。とにかく自分の体を一所懸命こすりつけてくるので、おかしくなって「フッフッフッ」と声を出して笑ってしまった。そうしたら! なんとロチは正面からわたしの顔を襲ったのだ。爪なのか歯なのか分からないが、鋭いものが顔面に突き刺さったのを感じた。痛い! 慌ててロチを顔から剥がした。猫は、人間が笑ったり泣いたりするとその吐息の荒さに反応するのか、たしかに顔に近づいてくることがある。しかし今日は寝転がって無防備に笑っていたときなので、防御する間もなく狩られてしまった。鏡を見たら、三か所切られていて、小鼻のところの3ミリほどの切り傷から血が流れていた。これじゃロチとおそろいだよ!
しかしその後も、甘えているのは確かだが、餌をねだって足に噛みついたり凶暴さがひどいので、ロチは外に出すしかなかった。今は誰も使っていない猫ハウスに入っているので、朝までそこで過ごすだろう。そして逃げていくこともないと思う。「ロチ」と呼ぶと反応するので、自分の名前も思い出しているだろう。とりあえず、顔の傷が治るまでは気にかけてやらねばと思うものの、こんな凶暴な猫は飼ったことがない。どうしたものか。過去のブログ記事を読んでみたら、ロチを里子に出そうとしたときも手を深く噛まれていた。
今は顔の怪我が痛くて神経質になっているのかもしれない。うちを思い出して帰ってきたのだから、すっかり安心して落ち着くまで面倒を見てやりたい。ほかの猫や犬たちには、自分からすり寄ってあいさつしているようだ。同世代の兄弟で残っているのは、サーリジャ(大)だけだが、お互い覚えているのかどうか。

南庭の犬

搾乳の要請があって、ひさしぶりに南庭に行ってきた。雨が降ったあとで道はぬかるんでいたし、牛の餌場もぐちゃぐちゃだった。長靴を履いて作業をしたからか、全身に泥を浴びて帰ってくる始末。

雌犬のガラアーラが出迎え。生まれつき賢い犬で、服装が変わってもすぐにわたしと分かったようだ

入り口前で老犬ガチガチが出迎え

今年(イラン暦)はガラアーラが9匹の子犬を産んだ。1匹はナーセルが自宅に持ち帰り、その他は1匹だけが生き残っている。7匹は病気で死んでいき、ハリルは彼らを次々と埋葬したようだ。
それから雌の子犬が3匹、南庭に捨てられていたので、それらにもハリルは毎日餌をやっていた。その3匹をナーセルが一度、庭の外に捨てたのを怒って連れ戻し、世話を続けていたようだ。しかし2匹は最近死んでしまい、1匹だけが残っている。
去年産まれた子犬の中からも、1匹だけ残ったのがいた。生き残ったというよりは、彼女は具合が悪くなり、ろくに歩くこともできなかったので、もらい手がなく南庭に残ったようだ。驚いたことに時間をかけてよくなり、最近はうれしいのかジャンプばかりしている。目の周りが赤かったのも、限りなく普通に近づいている。

手前の2匹がガラアーラの娘。3匹とも雌

この他に、成犬のガチガチ(♂)とガラアーラ(♀)がいる。猫も十匹以上いたのが、今は数匹に減っている。死んだのもいるかもしれないが、猫の場合は棲み分けで場所を移ったのが多くいるようだ。自宅ほどケアできないので、南庭の犬猫は病気や死、失踪に至りやすい傾向はある。

3分の1の生き残り

大きくなれよ~

9分の1の生き残り

彼女はものすごくやんちゃなのだ。あるとき姉犬が鳥を捕ってきて、口に咥えてよろこんでいたら、すばやく鳥の胴体をちぎって持ち去り、食べていたのを見かけた(姉は気づかず、しっぽだけを咥えて喜んでいた!)。ハリルに聞いたところでは、死んだ兄弟を掘り起こして、それも食べていたそうだ。

姉にあたる犬。ようやく健康的になったが、弱そうだ

子牛に水を飲ませるハリル

めずらしくわたしも。シンメンタール(♂)がいやがっている

子犬の運命

タロ子の産んだ子犬が盗まれた。産まれてまだ三週間も経っておらず、母乳を飲んていて、脚もちゃんと立っていなかった。そんな子犬を持ち去った人間がいるのだ。
これは完全にわたしの失態だった。子犬は産まれてからずっと小屋の中にいて、タロ子のおっぱいを飲んだり眠ったりしていた。しかし今日は日向に出してやろうと思って、小屋の外の、繋いだタロ子が届く場所に置いた。そこは通りから丸見えの場所だった。そのままわたしは家の中に入ってしまい、気づいたときには子犬が消えていたというわけだ。庭にいる犬たちが大きく騒いだ声は聞こえなかったが、誰かが子犬を持ち去ったときは、少なくともタロ子は大きく吠えただろう。しかしわたしはそれに気がつかなかった。タロ子を繋いでいなかったとしても、人間(多分にバイク)を追いかけて捕まえたとは考えにくいが、いずれにしても人の見えるところに子犬を置くのはまちがいだったのだ。クミシュテペでは子犬は簡単に盗まれる。わたしはそのことを完全に忘れていた。母乳を飲んでいて、目が開いたばかりの子犬を、母犬の前から連れ去るなどという行為をする人がいくらでもいることを、まったく忘れていたのだ。
面白半分で盗んだ人だったら、しばらくもてあそんだあと、子犬を捨てるだろう。ここの人たちの多くは、子犬が捨てられていても平気な人間だ。タロ子とジロ子もゴミのように捨てられていたが、ハリルの通る道に置いたということは、少しはかわいそうだと飼い主は思ったのだろうか。
うちに恨みのある人が盗んだのだとしたら、子犬の運命は悲惨なものだろう。そのことを考えると、自分を八つ裂きにしたいくらいだが、実際にそんなことができるはずもなく、一体どうしたらいいのか分からない。何が起こったかをブログに書き留めておくしかできない。夜になった今、しゅにゅーぴちゃんは母親のおっぱいを飲みたくて鳴いているかもしれない。
タロ子は鎖を放すと庭から出て右方向へ走って行ったので、子犬は右方向へ連れ去られたのだろう。最後までついて行っても、空き地に着いただけだった。そこには犬が何匹もウロウロしていたけれど、それらは近所の飼い犬たちだ。子犬は歩けなかったのでこの辺りにいるわけがないが、タロ子は道のにおいを嗅いでいる。
本当に悪いことをしてしまった。同時に、これまで自分の過失で失わせてしまったいくつもの動物の命を思い出す。牛、子猫、鶏。たくさん死なせてしまった。

タロ子の子

タロ子の子が、ようやく目を開いた。数えてみたら、二週間もかかっている。一人っ子なのでミルクも愛情も独り占めだ。

すっかりお母さんになったタロ子


まだ肢体が弱く、自分で歩くことはできないようだ。でも体はコロッとしてきたし、目つきもしっかりして大人のよう。口がカパッと開いてぬいぐるみみたいなので、「スヌーピーちゃん」と呼んでいる。実際は「しゅにゅーぴちゃんemoji」と赤ちゃんことばで。


しゅにゅーぴちゃんを見ている猫は、片目のガウシャンだ。彼女もお腹に赤ちゃんがいるようだ。一番小さい子猫だと思っていたら、ちゃっかり妊娠していた。今はキティと二匹だけが家の中で寝ることを許されている。他の猫たちは2~3匹くっついて寝たり、湯たんぽにくっついて寝たり、外にある湯沸かし器のそばで寝たりしているようだ。

タロ子の出産

タロ子が妊娠していることに気がついたのは、ほんの2~3週間前だった。いつもタロ子とジロ子は同じ場所に繋いでいるのだが、昨夜は鳴き声が聞こえたような気がしたので様子を見に行ったら、タロ子がそわそわしていた。出産に備えて場所を探しているのかなと思い、鎖を解いてやったのだが、まさかその夜に産むとはわたしは思っていなかった。まだお腹もおっぱいもそんなに大きくなかったからだ。朝起きて庭に出たらタロ子の姿はなく、口笛を吹いても現われず、見回った小屋のなかで見つけることができた。


産んでいた。しかしたったの一匹だった。目の周りと耳が黒くて、背中からお尻にかけても黒い模様がある。南庭にいるガラアーラに似ているけれど、耳の先端が白いのが珍しい。もう少し時間が経つとコロコロしてかわいくなると思うのだが、今は細長くて、変な生きもののようだ。


鶏の親子も、庭に放してしばらく経った。しかし雛が一羽、猫に食べられてしまったようで、残りは三羽になってしまった。母鳥が傍にいたとしても、やはり猫との共生は容易ではない。

誰も卵を産んでくれません


成長の止まらないミニトマトは、冬至も過ぎたというのに一部が赤くなってきた。まだまだ緑のトマトがあるのだが、さすがに赤くなるのを待つのは大変なので、蔓ごと集めては牛や羊にやっている。

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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