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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「住まい」の記事一覧

来客

今日はトルクメニスタンからお客さんがひとり来た。お客さんと言っても、いつものとおりハリルのビジネスパートナーなのだが、彼は初めて会う人だった。考えてみると、初対面のビジネスパートナーを自宅に泊めるなど、日本ではあり得ないことだ。いつかなど、タクシーの運転手も泊めたことがある。トルクメンは遠くから来るお客さんはみんな「ミヒマン(お客さん)」として、手厚くもてなす習慣がある。
いつも国境からお客さんを乗せてくるタクシー運転手はイラン人(ペルシャ人)で、彼とはおもしろいくらいに言葉が通じない。電話で何分話しても、お互いまったく理解できないのだった。でもトルクメニスタンの人はクミシュテペの人と同じトルクメンという民族なので、トルクメン語で意思疎通ができてやりやすい。
さて、お客さんが来ると分かっていたものの、やり残していたカーテンに取りかかった。用意していた布を切って、端を縫い、カーテンロッドにぶら下げた。

茶色のドット柄です

想像したとおり地味だったけれど、この方が絨毯の模様が映えるだろう。冬になったらもう少し分厚くて、派手なものに変えようと思っている。


そして気になっていた玄関にも、布を吊り下げた。こちらはつっぱり棒がぴったりだった。これで夜になっても、裸族のハリルにハラハラしないで済みそうだ。ちなみにこの布は、南アフリカの友人が帰省した際に買ってきてくれた布で、大事に持っている。現地の人は、これを体に巻いて服にしているのだと思う。
カーテンは、お客さん到着前に無事に吊るすことができた。バッタバタで夕食を用意して食べ、明日の朝食用のジャムを煮て、ヨーグルトも吊るした。なにやら明日二人は出張に出るそうで、出発までがまた忙しそうだ。

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フックの取りつけ

今回も、チェックイン荷物はぎりぎりの60キロを持って帰ってきた。しかし買物の量は少しずつ減っているような気もする。日本で買うものの多くは冬物の仕事着で、何年かかけて自分たちのものは揃ってきたので、今回はナーセルのものがほとんどだった。食品の買い出しは、ジャスミン茶とインスタントコーヒーだけ。しかしやはりイケアは外せない。ハリルと一緒に車で出かけて、必要なフックなどを揃えてきた。

台所
シンク前の壁にレールを取りつけ、バスケットなどをぶら下げた。あとはその上に棚板をつければ完成だ。

勝手口のそばには、ほうきとちりとり用のフックもつけた
かわいいでしょ。これはジョイフル本田で買いました


台所を出たところの壁には、コルクボードを吊るし、フックもつけた。買い物袋や、家の中ではよく脱ぐスカーフなどを下げている。ここも、コルクボードとフックのあいだに棚板を一枚つける予定。


使わないときは折りたためるタイプのフックだが、イケアの展示場のサンプルにもぽっきり折れているのがあったので、あまり折りたたまない方がよさそうだ。


洗面所の壁には、ミラー付きのキャビネットを取りつけた。ここも、シンクの前に棚板を一枚、取りつけたら完成。虫よけのための網戸も発注したばかりなので、早くここから涼しい風を家の中に取り込みたい。


サロンにある二つの窓には、カーテンロッドも取りつけた。これまではつっぱり棒に小さな布を吊るしていたので、早くカーテンを縫って上から吊り下げたいと思っている。布も、ちゃんと用意してきた。


サロンの壁には、ハリルがいつも脱いでイスに引っかけている服やタオルを掛けられるよう、ハンガーをつけた。これは木の形をしたハンガーで、白と黒がある。寝室にも黒いのを二つつけた。

玄関にも白を取りつけた
玄関は、このハンガーのとなりに棚板をつけて、靴などを収納するつもりだ。



フックも十分に取りつけたので、その上の棚板を待っている。そう、今はひたすら棚板待ちなのである。サイズや個数は一覧にしてあるので、あとはワハブの工房に行って、色などを選んで発注する必要がある。それが完成すれば、モノを収納する場所が増え、だいぶ暮らしやすくなるだろう。家にはキャビネットなどがまったくないのだが、ハリルは「引っかける」という動作以上のことはできない人間なので、なるべく物を少なくして、壁収納でいくのが無難なところだ。
フックやハンガーの取りつけは、壁に穴を開けて、プラスチックの筒を入れ、最後にネジをドライバーで手回ししながらねじ込む。この作業すべてを自分でやったのだが、電動ドリルでコンクリートの壁に穴を開けるのは、息が上がるほど体力を消耗する作業だった。これは明らかに男の仕事だろう。重いドリルが安定せずに、壁を這わせてしまったこともしばしばだが、数をこなしたことでハリルより上手になったと思っている。これで少しは文化度の高いインテリアになるだろうか。

家の補修

台所の問題がまた一つ解決した。休みを利用してクミシュテペに来たジェリルが直してくれたのだ。
台所の水回りは、大理石のワークトップの中央にシンクを入れた形になっている。ステンレスのシンクの手前にも10センチほど石の部分があるのだが、シンクと石のあいだの5ミリくらいの隙間がきちんと密閉されていないがために、そこから水が漏れて床が濡れるので、不便だった。少しだけセメントがつけてあったようなのだが、それがかえってカビたりしていたので、どうしたものかと思っていたら、ジェリルはチューブ入りの糊のようなものを押し込んで埋めていた。

溝の部分が透明になっているところに、その糊が入った。数十分で固まって、そこから水が漏れなくなった。しかも、ジェリルは予備のチューブを置いていってくれたのだった。こんなに気が利くトルクメンを、わたしは他に知らない。


PERMANENTLY FLEXIBLE. 日本人も顔負けの英語表記なり

さて、本題はここからだ。ハウスリノベーションの話です。
わたしが理想だと思う暮らしをしている、いや、理想とはおこがましい。憧れだろう。憧れでも、図々しいかもしれない。この際、「夢の」と言っておこう。夢の生活を実現している人のハウスリノベーションの記事である。わたしはこの人の生活を実際に見たことはないのだが、彼の文章と写真からその質の高さがうかがわれる。自然と共存した生活、に留まらず、芸術的なのだ。
Artistic. 人生には、この側面が必要だ。ただし、それを生活に見出すのはなかなか難しいことなのだ。

寒山小夏日和:http://fireside-essay.jp/tabuti/story/1498.html
(田渕義雄「きみがいなければ生きていけない」より)

文中の「欠陥のない住宅などない。」の一文に、はっとさせられた。自宅の欠陥を嘆くより、それを年月をかけて芸術的に直していくことに喜びを見出すべきなのだ(…だから、それが難しいというんだけれど)。
記事の中の写真にある木皿も、ウィンザーチェアも、あらゆるものが本人の手仕事である。この人を超える豊かで美しい生活が、あるならば見てみたいものだ。

内装工事

二階の内装工事が、ちょうど一ヶ月かかって終わった。以前の工事と比べると、今回の職人は驚異的な速さで仕事をしてくれたので、とても満足している。壁を漆喰で白くしたのは、サロン全体と寝室一つ、台所と浴室の天井、つまり数年前の工事で残っていた箇所だ。これで二階の壁はすべて仕上がった。


サロン(東側から撮影)


サロン(西側から撮影)

うちは東西に長い家なのだが、そのせいよりも、二階は間取りの失敗で異様に細長いサロンとなっている。東西に、軽く15メートル走ができると思う。
工事前はどんなだったかというと、壁の半分はレンガの上にセメントを塗ったままになっていた。表面の凹凸が激しいために、クモやその他の虫が巣を作りやすかったし、砂や埃が溜まって煩わしかったのだ。


サロンの壁は、階段の背面のような状態だった

天井には、シンプルな装飾をしてもらった。凝ったのはやめてほしいと頼んだけれど、それでもこんなにフレームがついていた。もちろん、壁も装飾も職人が素手で仕上げたものだ。数日かかって乾いていくそうなので、壁が乾いたら色は白く、表面はつるつるになるということだった。

サロンと台所を仕切る壁はカウンターになっていて、その上はイスラム的な曲線でくり抜かれている。台所の天井とともに、そこもきれいに仕上げてあった。


作業中


完成後


職人とその友人

すべて一人で作業してくれた職人は、左の長身のお兄さん。しかし右の人は工事とはなんの関係もない彼の友人だ。毎日一緒に作業していたアシスタントは中村獅童にそっくりで写真を撮りたかったのに、この日は来なかったのだった。残念。
内装工事は無事終わった。しかしここからが大変なのだ。漆喰がこびりついた床やその他の場所を掃除し、階段や寝室のドアにペンキを塗る作業が待っている。家全体のカーペットも洗わなければならない。家がこんなに広いのに、その作業はすべてわたしの手によって行われます。

台所

「快適な暮らし」について書いた数時間後、それを撤回したくなるようなことが起こった。それは、THE・雨漏り。台所と浴室がある家の西側は、採光のために大きめの(開かない)窓をつけたのだが、そこから見事に雨が滴っていた。しかも、今回の雨は大したことはなかったのにこれだけ漏るとは…。まあ、そんなことだろうと思ってはいたよ。部屋が暖かくなったことと、水の温度や圧の問題がなくなったことは変わらないので、あまり気にしないようにしよう! その夜は、寝しなに「もう人生(この生活?)終わりにしたい」とつぶやいたけどね。


この9面ある窓です。右が台所、左が浴室

まだ暫定的、と言いながらも台所はかなり機能しているので、床に白い材料がこびりついて落ちないこと以外は、満足して使っている。これは壁を塗る作業をしたときに、床を覆うものを敷いていなかったために、床に落ちた白いものが頑固にこびりついているのだが、その物質が「石膏+石灰」だということが分かったので、きれいに落とす方法を見つけたい。


サロンと台所はドアで仕切られている


水回り

シンクの両脇に台がついたので、作業する場所ができて便利になった。水回りだけは、前面にセラミックのタイルを貼った。この後は、ちょうどタイルと壁の境目あたりにオープンの棚(板)をつける予定。それからシンク前にものを吊り下げられるように、バーもつけるつもりだ。

シンクの反対側は、冷蔵庫とガスオーブンを置いている。そのあいだの床には水や砂糖などを保管していて、その上には棚をつけて豆やスパイスなどを保管しようと思っていたが、午後はだいぶ日光が当たるので、計画は変更するつもりだ。

ガス台は、二階で使っていたものを持ってきた。右側の大理石トップにや熱い鍋ややかんを置くことができて、非常に使いやすい。しかも最近、ハリルがチャッカマンを買ってきてくれたので「こんなに便利でいいかしら?」と心配になるくらい、楽に火をつけることができるようになった。これまではマッチを擦って着火していたのだが、マッチ自体の質が悪くて着火しなったり柄が折れたりしていたし(本当にいらいらする)、大きな鍋を置くとガスの中心が見えないという問題もあった。それが、どうだろう。チャッカマンをスマートに鍋の下にかざして、一発で着火OKだ。


ベトナム製チャッカマン

ひとまず台所の整備は終わったけれど、床の掃除と棚の設置が終われば本当に完成だ。たぶん、一年後にはできていると思う。

台所

まかない作りを始め、毎日の台所仕事がだいぶ楽になった。なぜなら、新しい台所に移ったから~emoji


いつものチェックディルマも景色が違う


ガス台の近くに調味料や道具の置き場も!

3メートル四方の小さな空間だが、自分で計画したので非常に使いやすい。いろいろとまちがった箇所はあるし、棚をつけていないので完全ではないけれど、作業のしやすさが二階とはまったく違う。もっとも、二階は簡易的に水道とシンクを置いただけの台所だったので、比べても仕方がないのだが。


ガスオーブンと勝手口

最初、オーブンの排気管が穴を通らないという問題があった。職人が、壁に空いた穴と壁の表面に取り付ける金具を正確に設置しなかったようだ。皆既日食のようにピタッとなるべきところが、太陽と月がずれているので、排気管が2センチくらいしか入らなかった。しかしわたしの泣きそうな(キレそうな)様子を察して、ハリルが力ずくで直してくれた。


ナイフ類は、シンク前の壁のマグネットにつけている。最高!


食器は少ないのでとりあえずここに収まっている


今日のまかない。チェクディルマ

二人分のまかないも楽に用意できるので、職人用と自宅用で二種類のランチを作っているほどだ。彼らは油たっぷり野菜なしの料理を好むので、ハリルの健康のためにそうしている。


ハリルとわたしはダル(レンズ豆とトマトとにんにく)

引越とオーブン設置

先週、普段生活している二階の内装工事が始まった。それはレンガの表面にセメントを塗ったままの壁を白く上塗りする作業なのだが、職人が手作業で白い粉を練って壁に塗りつけるので、非常に時間がかかる。数年前に同じ内装工事を始めたときは、牧畜の仕事でも甥を三人雇って新しい体制になったばかりだったし、白い粉が舞う2メートル四方の空間で寝起きしているバタバタのところに日本からテレビ取材なども来て、混沌としていた。当時はまだ、これからよくなる一方だろうという希望を持って新生活に臨んでいたのが、救いだったと思う。それでもしまいには、わたしがキレて、職人を解雇してもらった。そのため、内装はやりかけのまま、壁が半分塗りかけのひどい部屋でこの数年暮らしていた。けれど、それも毎日見ているとすぐ慣れたし、見栄えが悪い以外はなんとか無事に過ごせていたので、地上階の内装が終わっても、動く気にもならなかったほどだ(というより、ニワトリ御殿になっていたのでね)。
そういうわけで、二階にある大まかな荷物を地上階に移して、生活している。床全面に敷くカーペットをまだ発注していないので、二階のカーペットをその場しのぎで敷いて、今でも引越当日のような状況だ。いつまで経っても、落ち着いた暮らしに手が届かないのにはいい加減辟易しているが、忍耐力とか体力とか適応力とか、そういった類のものが自分の中でさらに育つのではないかと思い、文句を言いながらも肯定的に捉えている。
さて、職人が来るということは、まかないを出さなければならない。10時頃に朝食、そして13時頃に昼食だ。トルクメンは、食べものの嗜好が偏っている人が多く、今回の職人も例外にあらず。何日か観察した後、朝は牛乳とあまいものは食べるようなので、ケーキを焼いて出してみることにした。地上階の台所にオーブンをなんとか設置して、材料を集めて、いざベイキング。生地をオーブンに入れてしばらくして、天板を回転させようと思ったら、落ちた。電気ではなく、天板からケーキ型が落ちたのだった。以前にも同じことがあって、ケーキ型が滑らないように天板とケーキ型のあいだにシリコンを敷いて工夫しているのだが、新しい場所に設置したオーブン自体が不安定だったのだろう。生地が型からこぼれ出てしまった。それでもいくらかは残っているようなのですばやく天板に戻し、だましだまし焼いてみた。


うまく焼けたみたい

流れ出た生地も、そのままオーブン内で焼いた。これは猫たちにやれば、喜ぶだろう。ただオーブンの高さは、ちゃんと調整しなければならない。
無事に焼けたケーキは切り分けて、朝食のお盆に乗せて、いそいそと職人のいる二階へ持って行った。そうしたらなんと、職人たちはなんらかの理由があって今日は作業をしないと決めたようで、帰ったあとだった。というオチ。

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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