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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   
カテゴリー「住まい」の記事一覧

台所

まかない作りを始め、毎日の台所仕事がだいぶ楽になった。なぜなら、新しい台所に移ったから~emoji


いつものチェックディルマも景色が違う


ガス台の近くに調味料や道具の置き場も!

3メートル四方の小さな空間だが、自分で計画したので非常に使いやすい。いろいろとまちがった箇所はあるし、棚をつけていないので完全ではないけれど、作業のしやすさが二階とはまったく違う。もっとも、二階は簡易的に水道とシンクを置いただけの台所だったので、比べても仕方がないのだが。


ガスオーブンと勝手口

最初、オーブンの排気管が穴を通らないという問題があった。職人が、壁に空いた穴と壁の表面に取り付ける金具を正確に設置しなかったようだ。皆既日食のようにピタッとなるべきところが、太陽と月がずれているので、排気管が2センチくらいしか入らなかった。しかしわたしの泣きそうな(キレそうな)様子を察して、ハリルが力ずくで直してくれた。


ナイフ類は、シンク前の壁のマグネットにつけている。最高!


食器は少ないのでとりあえずここに収まっている


今日のまかない。チェクディルマ

二人分のまかないも楽に用意できるので、職人用と自宅用で二種類のランチを作っているほどだ。彼らは油たっぷり野菜なしの料理を好むので、ハリルの健康のためにそうしている。


ハリルとわたしはダル(レンズ豆とトマトとにんにく)

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引越とオーブン設置

先週、普段生活している二階の内装工事が始まった。それはレンガの表面にセメントを塗ったままの壁を白く上塗りする作業なのだが、職人が手作業で白い粉を練って壁に塗りつけるので、非常に時間がかかる。数年前に同じ内装工事を始めたときは、牧畜の仕事でも甥を三人雇って新しい体制になったばかりだったし、白い粉が舞う2メートル四方の空間で寝起きしているバタバタのところに日本からテレビ取材なども来て、混沌としていた。当時はまだ、これからよくなる一方だろうという希望を持って新生活に臨んでいたのが、救いだったと思う。それでもしまいには、わたしがキレて、職人を解雇してもらった。そのため、内装はやりかけのまま、壁が半分塗りかけのひどい部屋でこの数年暮らしていた。けれど、それも毎日見ているとすぐ慣れたし、見栄えが悪い以外はなんとか無事に過ごせていたので、地上階の内装が終わっても、動く気にもならなかったほどだ(というより、ニワトリ御殿になっていたのでね)。
そういうわけで、二階にある大まかな荷物を地上階に移して、生活している。床全面に敷くカーペットをまだ発注していないので、二階のカーペットをその場しのぎで敷いて、今でも引越当日のような状況だ。いつまで経っても、落ち着いた暮らしに手が届かないのにはいい加減辟易しているが、忍耐力とか体力とか適応力とか、そういった類のものが自分の中でさらに育つのではないかと思い、文句を言いながらも肯定的に捉えている。
さて、職人が来るということは、まかないを出さなければならない。10時頃に朝食、そして13時頃に昼食だ。トルクメンは、食べものの嗜好が偏っている人が多く、今回の職人も例外にあらず。何日か観察した後、朝は牛乳とあまいものは食べるようなので、ケーキを焼いて出してみることにした。地上階の台所にオーブンをなんとか設置して、材料を集めて、いざベイキング。生地をオーブンに入れてしばらくして、天板を回転させようと思ったら、落ちた。電気ではなく、天板からケーキ型が落ちたのだった。以前にも同じことがあって、ケーキ型が滑らないように天板とケーキ型のあいだにシリコンを敷いて工夫しているのだが、新しい場所に設置したオーブン自体が不安定だったのだろう。生地が型からこぼれ出てしまった。それでもいくらかは残っているようなのですばやく天板に戻し、だましだまし焼いてみた。


うまく焼けたみたい

流れ出た生地も、そのままオーブン内で焼いた。これは猫たちにやれば、喜ぶだろう。ただオーブンの高さは、ちゃんと調整しなければならない。
無事に焼けたケーキは切り分けて、朝食のお盆に乗せて、いそいそと職人のいる二階へ持って行った。そうしたらなんと、職人たちはなんらかの理由があって今日は作業をしないと決めたようで、帰ったあとだった。というオチ。

水槽設置

うちの水道と電気関係の工事は、このところずっとアフーンがしてくれている。アフーンは、一昨年亡くなったお向かいさんのアフーンを通じて知り合った人だ。「アフーン」というのはイスラムの聖職者の呼名なのだが、位がどれほどなのかはわたしは知らない。お葬式などでお経をあげたりするそうだから、お坊さんなのではないかと思う。彼はさすがお坊さんだけあって、物事を理解するレベルがほかのクミシュテペ人とは違うようにみえる。もっとも、彼はクミシュテペに住んでいないのだが。アフーンなのに、職人として生計を立てているようだ。


下でロープを引っ張っているのがアフーン。きっとわたしより若い

最初の引き上げは失敗したようで、位置を変えてまた上げていた。おそらくベランダの柵に滑車をつけてロープで引き上げている。この滑車のことを、トルクメン語で「ガラガラ」というのだが、回るときのカラカラをいう音がそのまま道具の名になったとしか思えない。
上にはナーセルと力仕事の職人がいる。ナーセルが連れてきた人はハリルより力がなさそうに見えたが、なにかの技術を持つ人だとハリルは言っていた。


職人さん


ハリルさん。いつもユーモアがあっていいですね

水槽は無事ベランダに引き上げられ、アフーンがパイプを整備して水を貯め、家中に配水されるようになった。これで電動モーターを使わなくても水道を使うことができる。重要なのは、断水時や水圧の弱いときにも変わりなく家の中の水道が使えるということなのだった。
うちは地下に二つの水槽があって、一つは飲み水用に雨水を、もう一つは飲み水の倍量の大きさに水道水を貯めている。ベランダの水槽は空になるたびに、地下水槽からくみ上げて使う。まあとにかく、便利で経済的になったのだ。
ところで以前の記事はアフーンを「アーフン」と書いていた。実際「アフーン」にも「アーフン」にも聞こえるのでどちらでもいいのだが、これがペルシャ語なのかトルクメン語なのかは分からない。未だに分からないことがたくさんあるのだった。

フックの取りつけ

ニワトリ御殿 新築の一階に、いくつかフックを取りつけた。イランにも質のいいフックはあるはずなのだが、クミシュテペの市場で売っているものや近所の人が使っているフックはどれもみなプラスチックに銀色の塗装をしただけのもの。一階のためには、以前から周到に準備しておいた。日本の友人がイケアで買って、郵送してくれた貴重なフック類があるのだ。


 玄関を入ったところにコート掛け


 洗面台の脇にタオル掛け


 台所のシンク脚にタオル掛け&鍋つかみ掛け。包丁をつけるマグネットも設置した


 浴室の壁にタオル掛け(奥の壁にもレールをつけた)。手前のレールはシャワーカーテン用のつっぱり棒(仮)です

手前の5つ掛けのフックは、その上に鏡を垂らして棚もつけるので、ドライヤー類を吊るす予定だ。
どのフックも壁にドリルで穴を開けて、プラスチックの筒のようなものを入れ、そこにネジを入れた。穴あけは電気ドリルを借りたけれど、ネジを入れるのはドライバーを使って手作業でした。いずれにしても初めてやった作業だったので、思ったより難しく、何度もドリルを壁に這わせてしまったのだが。


 失敗するとこうなります

職人が失敗したら怒るけど、自分でやったので文句が言えない。せいぜい「女のわたしには難しいよ…」とぼやくくらいだ。玄関のコート掛けは高いところにあったので職人に手伝ってもらったら、プロの作業は自分のしたものとはまったく違っていた。穴の中にプラスチックの筒を入れるときは、ネジを入れた状態でねじ込んでいた。わたしはプラスチックだけをねじ込んだので、穴自体を大きく開けていたのだ。それからプラスチックの余った部分をナイフで切るとき、わたしはカッターでギコギコ切っていたのだが、職人は切り口にナイフを当てて、金槌でナイフを叩いて切っていた。たった一度の見学で、職人の技を二つも学ぶことができた。
玄関、洗面所、台所、浴室とそれぞれに、棚も取りつける予定だ。棚と言っても一番単純な形の、棚板をブラケットで止めるタイプのもの。今日はイチロー似の木工職人ワハブが来て棚板用の採寸をしてくれた。一週間以内に納品できないのなら今回は要らないと言ったのだが、「日本から帰ってきたらやればいい」とか言っていた。「帰ってこないかもしれない」とも言っておいたので、どうなることやら。


 コート掛けの上に一つと、ドアの横の壁に二つの棚を取りつけたい


 おまけに、アークジャ。よくうちの玄関前に餌を食べにくる

今日はアークジャの前歯をよく見てみたら、下の小さな歯が2~3本しか生えていなかった。アークジャは子猫のときからお向かいさんが飼っているのだが、満足に餌をもらえなかったのかもしれない。最初はうちに捨てようとしたお向かいさんだが、つい最近ハリルに「飼ってよかった。ネズミが出ることがなくなった」と言ったそうだ。

新築した地上階はどうなったのか

去年の夏に新築(倉庫を改装)した自宅の地上階はどうなったのか。内装工事はほとんどすべて終わったはずなのだが、結局、引越はせずに今年の冬も二階で過ごした。その理由は、ハリルにとっては「家具一式を買っていないから」のようだが、わたしにとっては「台所の床がきれいにならないから」だった。


台所

明るいレンガ色のはずのタイルが真っ白になっている。当初は、これは職人が目地材を上手に拭き取らなかったからだと思っていたのだが、その後、壁を白く塗ったときの粉がこびりついているのだということが分かった。タイルを貼ったばかりの床になにも敷かずに壁を塗って(白いセメントを叩きつけて)いたのだ。今ではもう驚きもしないけれど、当時は油断していてこういうことになった。
固まった白い粉は手ごわい汚れで落ちることがなかったが、ハリルの弟ジェリルが金属のブラシを持ってきてくれて、それで力を入れてこすればなんとかなるようだった。けれどわたしは、もうこの部屋で生活する気力も失せてしまったので、放っておいた。そのうちハリルが養鶏を始めて、こうなった。


  玄関を入ると…


 サロン全体

床には一面にニワトリ様たちの糞が敷き詰められている。別に、なんにも感じませんけど。ナーセル一家はこれをすべて掃除して、一階に住んでくれるそうだ。ほんとかね。ちなみに二つの寝室は、それぞれメンドリ様一家のお住まいになっております。

 

台所

台所の内装は完成した。ここはレンガ壁やタイルなど、自分の希望がだいたい通ったので満足している。西日が当たって、夏はとても暑い部屋になりそうだ。冬はこれまで冷蔵庫のような部屋で食事の支度をしていたので、ここなら少しましになるだろう。

台所とサロンはドアで仕切られている。ドアは希望どおり、サロン側に開く。

シンクをつけた側の壁には、二階からの水道管を隠すための覆いがつけられた。サロンにもついている。思ったよりは洗練されたテクニックだった。

勝手口の外の階段は、石が貼られてきれいになった。二匹の黒トラは、まるで双子のようだ。一匹はタイちゃんの子で、もう一匹はお向かいさんがうちに捨てた、母親不明の猫だ。父親は、二匹ともたぶん例の黒トラだろう。


ふてぶてしい近所の黒トラ。望遠で撮った

寝室前の階段

ついに南側の壁も白くなった。外装は、完成まであとひと息だ。とはいえ、完成するのは西側と南側の壁だけで、東と北はレンガ壁のままである。北側はお隣さんの許可が出ないので、工事はできないことが分かっている。東側のお隣さんは問題ないけれど、彼らの庭から赤い花の咲く蔓が見事にうちの壁を伝っているので、そのままでもいいような気もする。初めのうちは、四つの壁面すべてが同じ装いでないトルクメンの家に違和感を覚えて仕方なかったが、今は慣れてしまった。そして気がついたら自分の家もそうなっていた。
さて、南側の端にある寝室の出口には、小さな階段がついている。これは夜中にトイレに行く際に使う私用の出口となるはずだ(でもこういう場所は、こどもが好きなんだな)。わたしはひそかに、高いところに猫の居場所を作ろうと思っている。


階段下の階段のはなしです


下段が未完成

階段用の灰色の石だけ新しく買って、あとは職人Kに任せようと思っていたのだが、ここでうっかり作業現場を見てしまい、しばし考えた。まずは、ドアを出たところに貼ってある茶色のタイル。とても変な柄なので、家には使わないようにしたいと思っていたのをバッチリ敷いてあった。この家を造ったときに使った残りのタイルがいくつかあるのだが、このタイルはどこにも使われていないにもかかわらず、数枚のストックがあった。それを彼は選んで使ったようだ。


この白いタイルは絶対に使いたくない。いっそのこと、割ってしまおうか?(笑)

でも、階段の踊り場用のタイルを用意していなかったので仕方がない。これ以上新しくタイルを買ってほしいとハリルに言うのを、わたしもためらったのだ。なにしろこの家の建設には、すでに相当のお金がかかっていて、それがどれだけハリルの負担になっているかを考えたからだ。
さて、残る下の踊場部分はどう埋めるのか。使えそうなのは、茶色、鈍い茶色、灰色の正方形のタイルだった。職人は茶色と鈍い茶色を組み合わせて、全体的に茶色っぽい面を作ろうと考えたようだが、わたしは灰色のタイルと組み合わせてほしいと伝えた。そしてできたのがこれ。

あれー? 失敗か? 茶色でまとめた方がよかったかと思ったけれど、やはり階段となじんでいるような気もするし、どちらでもそれほど変わりないかと思い直した。ここの作業も無事終わり、あと残っているのは玄関前のアプローチくらいだ。しかしハリルは、お金があったら建設(建て増し)を続けたいと言っている。

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プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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