トルクメンサハラの暮らし
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
日本から送った船便が、三ヶ月経って届いた。普通は約二ヶ月で届くものなのに、今回は運悪く、わたしが出した荷物を扱っていた海運会社が経営破綻したために遅れが生じたとのことだった。それでも無事に届いたのだから、ありがたいと思っている(ただし、封書などの航空便は届かないことがよくあるので怒っている)。
ポストマン
雨の降る中、一箱20キロもある荷物をハリルが抱えてもってきた。船便は、郵便局の配達車で宛先の家まで届けられるべきものだそうだが、うちはいつも郵便局まで取りに行っている。しかし今回はバイクでの搬送は難しかったので、ハリルの友人の郵便局長さんが自分の車で運んでくれたそうだ。本来ならば、クミシュテペの郵便局には配達用の車が政府から支給されるべきところ、クミシュテペにはなされていないとのことだった。そういえば、いつもバイクで小さな荷物を配達しているおじいさんがいるけれど、彼も自分のバイクで仕事をしているに違いない。
さて、日本から送ったものの半分以上は、冬物の服である。ユニクロの防風なんとかやダウン、暖パンなどが重宝しているので、お土産にも服を買ってきた。
親戚へのお土産。自分たちの服もこれくらいあった。湯たんぽは義母へ
それからつっぱり棒やカーテンレールなどは、別便で細長くして送った。ちゃんと届いたように見えたけれど、開けてみたらつっぱり棒の先が少し壊れていた。こういったものはイランでも手に入るのかもしれないが、わたしの環境ではまったく希望が持てないので、悩まず日本で買って送るようにしている。
洗面所関係の雑貨は、洗面所に置く鏡と、台所や浴室に吊るすバスケットなどを買った。日本では一人でイケアに行って小さな雑貨をたくさん買い込んだのに、今まだ欲しいものがある。イケアはオンラインでは買えないけれど、ウェブサイトが非常によくできているので、買物に行く前にじっくり(イランで何ヶ月もかけて)下調べができて便利だ。ユニクロも然り。これはエア・ショッピングという、わたしの趣味でもある。
お待ちかねの台所関係…は、たいしたことなかった。手回しのかき氷の機械を持ってきたので、製氷皿も買い足した。来年は、これでこどもたちを喜ばせることができるかもしれない。それからフードプロセッサーも予備を買い足し(秋葉原で外国人を装って8%値切った!)、壊れていた電源プラグも買い、使えるフープロが二台になった。
以上、ユニクロ、イケア、カインズホームなどがわたしの出没している店でした。もちろん、アマゾンも。わたしの買いっぷりに両親は呆れていたけれど、これだけ買い貯めた後ではわたしも当分買物はしたくない。しばらくは全部ハリルにしてもらおうと思う。
日本では当然、電化製品を買った。買いまくった。ネットで買い、アキバで買い、近所にあるケーズデンキに何度通ったことか! もちろん、必要最低限しか買っていないのだが…。
・ラジオ×2
・充電式電池のセット×2
・乾電池
・懐中電灯×3
・mp4プレイヤー
・PC用ヘッドセット
・マウス+パッド×2
・フードプロセッサー
・ジューサー
・変圧器
・Kindle(クミコ用)
・タブレット(ハリル用)
・タブレット用イヤフォンマイク
・ミシン
・カードリーダー
・SDカード
・USBメモリー
・デジカメ×2
イランに持ってこなかったのは、ミシンだけ。変圧器を買ったので、滞在中に使っていたにんじん用のジューサーも持ってくることができた。電化製品はほとんどを手荷物で持ってきて、フードプロセッサーのみ到着を待っている。
買いすぎか、そうでもないか? これで、わたしが働きに出た理由が腑に落ちた方も多いと思う。さらに「iPhoneも買った方がいいんじゃない?」と言うハリルを秒殺しました。
リクエストにお答えしようと思いましたが、このシリーズはかなり回数が多くなりそうです。
日本では余分な買物はしないように心がけていたのに、結局は非常にたくさん買ってしまった。「必要なものだけ」と思っているのに、最後にまとめてみると何十キロにもなるのはどういうわけなのだ? 砂漠生活で培った「なくてもなんとかする精神」は、まやかしだったようだ。段ボール二箱と一包みを船便でイランに送ったものがそろそろ着くはずなので、楽しみにしている。イランの税関は段ボールを開けて中身をすべてチェックしていると思う。また検閲もあるので、本やDVDなどもものによっては消されてしまうけれど、荷物(船便)が届かなかったことは今まで一度もない。
今回持ってきた食材は、ジャスミン茶、ウーロン茶、緑茶、フレーバー紅茶、インスタントコーヒーと麦茶を少し。この他には友人からいただいたお茶やダシがある。そういえば、小さなボトルの醤油も二本買ってきた(エビの刺身用)。それから、母が北海道で買ってきてくれた小豆を1キロくらい。これが新鮮でものすごくおいしかった!
カルディで買った、タピオカココナツもありました
北海道産の小豆。スーパーで買う豆とは大きさも違う
珍しいデザートになった。たったの数回しか食べられないから、余計にありがたみが増すようだ。日本にいるあいだはチャンスがあったはずのに、あまり色々と食べることができなかった。今さらながら、ラーメンはもっと食べたかったなあ!
ハリルが日本の食生活についてどんな感想を持ったか尋ねたところ、次のようなことを話していた。
重要なのは、加工食品をできるだけ避け、自然のものを食べるということだ。肉や魚となる動物は、十分に運動して育ったものでなければならない。それはどういうことかというと、狭い小屋で与えられた餌を食べているだけの家畜や、養殖の魚ではなく、できるだけ野生に近いものを食べるべきだということだ。
日本のテレビは、食品産業に独占されているとハリルは言う。食品をあれだけ大量生産するということは、その保存の方法を考える必要があるということだ。食品を長期保存するためには、多くの保存料を使う必要がある。日本の食品産業ほどの度合いになると、それがいかに度を超えているかが想像できる。
食べものが人に与える役割は、味だけではない。食べものは、人間の脳や体が機能するための力を与えなければならない。その力が、日本人にとっては最も大事な脳に働きかけるのだ。脳を働かせるためには、健康体が必要なのは言うまでもない。
ハリルが「日本人の肌は血の気がない、白すぎる」と日本人の義父に話したら、義父は「日本人の肌というのはこういう色だ」と言ったそうだ。義父の娘に初めて会ったとき、彼女は異様に白い顔をしていた。血の気のない不健康なその顔色をみて、ハリルは逃げ出そうかと思ったほどだ。当時の彼女の食生活は、退廃的だったのだが、ハリルは後に日本でさらに多くの白い顔を見ることとなった。白い顔とは、つまり血の気がない顔で、それはまちがった食生活によるものだと考える彼は、義父の娘を砂漠方式に従って養い、結果、彼女の増血は大成功したのだった。それが、現在のわたしだ。肌の色は白くても、その中には以前より多くの血が巡っている(はず)。
日本は経済活動が比較的うまくいっていて、人々は快適な生活を送っている。しかしながら、人々の顔が白すぎる。ハリルは、日本人の食生活が血を造るために十分なものかどうか、疑わしく思っている。日本では、産業が人々の健康を買収してしまっている。日本のテレビは、食品産業に奉仕している。そうなると、魚の粗からスープをとるなど、本来もっているはずの人間の創造性は失われてしまうのだ。食のテレビ番組が影響を及ぼす前の、日本に伝統的にあったははずの食習慣は、まったく違うものであったのではないだろうか。そういう食習慣を今も保っている場所は、小さな島や村にはあるかもしれないが、都市部は気をつけなければならないだろう。
産業は市場を作り出し、利益を上げなければならず、それが産業の最大の関心事だ。しかしハリルの関心は、自分が健康を保てる方法で食べることなのである。
以上、起承転結はありません(限りなくイラン的)が、彼の言っていることの概要が伝われば、よしとしてください。食品に関する情報のジャングルの中で迷ってしまった場合に、参考になれば幸いです。
何度も変更のご連絡をして、申し訳ないです!
今度はギャラリーの都合により、17日(水)に展示ができなくなりました。
「さばくの民芸店」は18日(木)12:00オープンとなりますが、
展示期間は延長し、23日(火)までとなりましたので、ご連絡いたします。
直前にバタバタしましたが、わたし自身もできる限りギャラリーに在室する
予定ですので、よかったらお越しください。
(呆れないでね~)
お知らせです。展示期間が変更になりました。
初日16日は中止とし、17日(水)~21日(日)12:00~18:00です。
先日、わたしは腰痛のため入院してしまい、まだ歩くことが
できません。展示販売については、友人が代理でハリルと一緒に
行いますので、よろしければぜひいらしてください。
展示販売をとりまとめてくれるのは、友人の吉田肇子です。
よろしくお願いします。
なお、会場にわたしがいつ行けるかについては、追って
この場でお知らせします。お知らせしておきながら、自身が
会場に行くことができず大変恐縮ですが、刺繍作品は
揃っていますので、ご興味のある方はぜひどうぞ!