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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

モーレツ主婦の一日

牛の搾乳作業は、あっけなくわたしに戻ってきた。搾乳機を動かすジェネレーターのバッテリーが上がってしまったようで、電気の来ていない南庭ではほかにどうしようもない状況なのだ。とくに驚きはしないけれど、そのおかげで朝は4時起きの生活に変わってしまった。ギャグか。もちろん夕方の搾乳もついてくる。
今朝は搾乳をして戻ってきてから、畑のメロンのケアをし、子牛に餌をやり、そのあと水曜市場でハリルが買いこんできた食材の処理に取りかかった。
まずはプラムジャムを5キロ煮た。プラムは洗ってそのまま煮て砂糖を放りこむだけでもいいのだが、今回はプラムを煮てから裏ごしして、そこに砂糖を足してさらに煮た。そうすると、皮も種もないなめらかなジャムに仕上がる。日本では標準かもしれないが、クミシュテペでは裏ごしする人はあまりいないと思う。小分けにして数日分だけ冷蔵し、残りは冷凍した。


プラムジャム。甘酸っぱい!

次にあんずをシロップ漬けにした。洗ったあんずを二つに割って種を出し、果肉を殺菌した瓶にぎゅうぎゅう詰めにし、上からシロップをかける。シロップは、等分の水と砂糖を煮て作っている。


あんずのシロップ漬け。浸かるころには色がオレンジに変わる

次に冷蔵庫に入り切らない大量のきゅうりをなんとかしようと、ピクルスの準備にかかった。両端を切って、さらにたてに四つ割りし、それを塩でもんだあと水に浸けて冷蔵庫に一日置いた。
それから痛んでしまって売れなかった8リットルの牛乳を沸かして、上澄みを取り(チーズになる)、残りは冷まして犬用に保管した。南庭にはあいかわらず捨て犬がごっそり集まっていて、中には弱っているのもいるので飲ませてやりたいと思ったのだ。


痛んだ生乳を沸かして上澄みをとっただけのチーズ。これは人間用

作ったあんずなどの保存瓶が入り切らないので、冷蔵庫整理のためにみりんを使いきった。きゅうりをつけて食べるための味噌だれである。


味噌だれ

みりんを1としたら味噌を2、砂糖を1/4くらい入れて、中火でとろとろになるまで煮た。本当は日本酒も入れるといいようだが、それはハラムなのでなし。厳密にいえば、みりんもハラムだ。ハラムとは、イスラムにおいて食べてはいけない食べもののことだ。
ここまで作業して、朝10時半。あとは15キロのトマトを選り分けて、冷凍したり煮たり、下ごしらえをした。その後、昼寝を含む諸々をし、夕方また搾乳に出かけた。そして戻ってきてからきゅうりのピクルスを仕上げた。にんにくと鷹の爪、ローリエを加え、今回初めて砂糖を入れたピクルス液で漬けたので、ハリルが気に入るかどうか、楽しみだ。


きゅうりは5本でひと瓶。明日また15本漬ける予定

モーレツ主婦の一日だった。もちろん、毎日こんなではない。夏場は野菜や果物が傷みやすいので、市場での買いもののあとにパタパタしている。

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  • by CLB
  • 2015/06/26(Fri)03:40
  • Edit
一日はもちろんですが、朝10時半までの作業量が半端ないですね。もりもり食べても、全然太ったりすることはなさそう・・・。
完全な夜型の私は午前中にまとまった仕事をしたことが、ここ数年ありません。(だから痩せないということは、よーく分かってます。)
年に数回、旬の野菜や果物を自分で保存食に加工することもありますが、時間がたっぷりあるときだけなのでクミコさんとは全然違うレベルです。でも久しぶりに私もきゅうりのピクルスを作ってみたくなりました。

CLBさん

  • by 砂漠人
  • 2015/06/26 16:49
ここで痩せるのは簡単だと思います。
だからハリルがどうして簡単に太れるのか、わたしには分かりません(笑)。
保存食は、必要に迫られてヒーと言いながら作りました。
それを保管する場所を冷蔵庫に作るために、さらに作業が増えて…。
週一の市場のあとは恐怖ですよ。
ハリルの挑戦に答える闘いみたいになってます。
ゆっくりと楽しんで作る保存食は、いつになったらできるのか。

無題

  • by Tamihime
  • 2015/06/26(Fri)16:48
  • Edit
殺人的な朝の作業ですね。身体を壊さないように気を付けてくださいね。
驚くのはプラム5キロとかトマト15キロ、冷蔵庫に入りきらないキュウリなど豊かな
食生活です。
先日スーパーで杏6個を680円で買いました。5キロ買ったらいくらになるんでしょうか?

猫たちもはのびのびしていて、安心です。
お布団が一枚9キロの羊毛でできているなんて、贅沢で自然な生活ですね。
そのなかにも、家族との微妙な感情、これはどこに住んでも変わらない課題でしょうか。



Tamihimeさん

  • by 砂漠人
  • 2015/06/26 17:02
ありがとうございます。なぜか風邪もひきませんが(笑)。
忙しいことは多いんですが、ストレスが少ないのかもしれません。
すべての仕事が、自分の生活に直結しているからでしょうね。
旬のあんず6個で680円はまちがいなく高いですね。
わたしは昨晩、20個以上食べましたよ!
日本の食べもののことを考えると、もう帰れないかもと憂鬱になります。
家族との微妙な感情… バレました? わはは

No Title

  • by 昇
  • URL
  • 2015/06/26(Fri)22:40
  • Edit
搾乳機って結構電気食いますよ。え・・・南庭電気無いんですね(--;
発動機(発電機)を据えるのをお勧めします。

うちでもジャージーの生乳入手出来るのでチーズ作れるかな。最近試してみたくなっています。確かシャージーもホルスタインも脂肪球は同じで大きいので。

昇さん

  • by 砂漠人
  • 2015/06/27 01:58
ジェネレーターって、発動機のことです。
これで機械を使った作業はこなしているみたいですが、充電を忘れたみたいで(笑)。
バッテリーが上がった? わたしにはよく分かりませんが、いつものことです。
チーズは、牛乳でも痛んでいなくても酢と塩を使えばできると思います。
わたしは一度しか試したことないですが、あんがい難しかったので
もっぱらヨーグルトにして水切りですが…。

No Title

  • by mizuki
  • 2015/06/27(Sat)18:27
  • Edit
まさにモーレツ主婦ですね!瓶詰め、どれもおいしそう。

 ところで、ランチョンマットがいつもシミ・シワがなくきれいなのですが、丁寧に洗ってアイロンかけをしているのでしょうか??
 うちにも手作りのランチョンマットがありますが、すぐに果物の汁やたれをこぼしてシミシミ、洗えばシワがついて毎回エッサホイサとアイロンをかけています。手作りエコ洗剤で洗っているのですが、しみ抜きの面ではいまいち弱いみたいです。跡がうっすら残っちゃう…。

mizukiさん

  • by 砂漠人
  • 2015/06/27 19:24
ピクルスはレシピを変えたので、楽しみです。
一日後から食べられるとのことですが、一週間は待ちたいなあ!
ランチョンマットは、まず食べもののシミが目立たない色を選びました。
あと、シミは写真に入れないようにしているというのが大きいです。
でもこの生地は、テーブルクロスに使われていることもあって
汚れが落ちやすいのかもしれません。洗濯機でガンガン洗ってますよ。
アイロンはかけています。でも10枚だったか12枚だったか、たくさん作ったので
まとまるまでアイロンかけません。できるだけ楽をしたいという…(笑)。
そのためだったらマメに働きます。
エコ洗剤っていいですね。わたしも鍋には酢と重曹などを使っていますが、
油汚れの食器はどうしても市販のを使っちゃいます。
いいアイディアあったら教えてください!

No Title

  • by mizuki
  • 2015/06/28(Sun)07:29
  • Edit
 お返事ありがとうございます!なるほどー、テーブルクロス用の布、そしてアイロンをかけてらっしゃるのですね。シミもシワもない、なぜだーと見るたびに疑問で…。

 服の洗濯用にはサボン・ド・マルセイユの摩り下ろしと掃除用炭酸ナトリウムをお湯で溶かすと、市販のエコ洗濯洗剤のようなとろみのある液体ができるので、それを使って満足しています。汚れもちゃんと落ちるし、人工的な強い香りがつかないので気に入っています。

 食器洗い洗剤のほうは本やネットを見て数種類手作りエコ洗剤を作ってみたのですが、すすいで乾かすと石けん成分?が跡になってお皿の表面に残ってしまうので、今のところ市販のエコメーカーものを使っています。他のお家でエコ以外の洗剤を使うと、泡立ちがすごくて油もすぐに落ちるのですが、いつまでも泡がモコモコ、洗い流しにも時間がかかるなぁと思います。でも、ごく少量を薄めて使えばエコ洗剤を普通に使うよりも環境への害は少ないのかな?「どうせ排水処理施設で処理するから気にしなくてもいいわよー」と言われたりします。

 極ナチュラル派の義兄のところでは、洗濯にくるみの殻、暖炉の灰…と試していましたが、今は何で洗っているんだろう…?お皿洗いのほうは、「きたなーい」と思う人がいそうですが、お皿の汚れを熱いお湯をかけながら布(ぼろきれ)で洗い流すだけです。それでもお腹も壊さず、元気に生きています。そういえば、彼らは冷蔵庫も使わないので、今の季節は何か工夫しているんだろうなぁ。

mizukiさん

  • by 砂漠人
  • 2015/06/28 20:10
マルセイユ石鹸を洗剤にするなんて! 日本では高価なのでできませんね~
でもその洗濯洗剤には興味があります。
フランスと日本では水の質が違うから、効果も違うのかもしれませんが。

「どうせ排水処理施設で…」という人がいるのは本当ですね。
環境を考えたとき、個人の努力は意味ないなと思うこともよくあるので
反論はしませんが、自分の生活態度をどうするかは別問題の大事なことですよね。
わたしはお湯とボロ布で洗って、なにが「きたなーい」の? と思う派です(笑)。
砂漠では、砂で洗って水で濯ぐとハリルに教わりましたが、今や羊飼いでも
洗剤で泡ブクブクさせてます。クミシュテペは下水道施設はないので、そのまま地中、
水路、海へと流れていきます。カスピ海の魚を釣っても、活きが悪くてすぐ傷むのだと
最近ハリルが漁師から聞いたそうです。
こんな場所でも食べものに対する懸念が増えてきていますよ。
お義兄さんたちの生活はわたしたちよりよっぽど強硬派ですけど、
お話したらとても楽しめそう!
わたしはこのところ、小さな家シリーズをずっと読んでいて、
あの頃は人間も強かったんだなあと感心しっぱなしです。
父親の存在意義といったらないです。おっと、すごい脱線(笑)。

No Title

  • by ボーダ
  • URL
  • 2015/06/29(Mon)04:39
  • Edit
「ギャグか」でまた笑わせてもらいました。まったくもう笑うしかないですよ。ははは 搾乳機があっても電気がないんじゃねぇー 
しかし、モーレツ主婦のお仕事は羨ましいですよ。どれもこれも私が本来好きな仕事ばかりです。食べ物関係のことは考えるのも実際するのも大好きですから。5キロとか15キロとか8リットルとか聞くと、ますます羨ましいです。もちろん大変でしょうが、どれもきれいでおいしそう! 何をたくさん作ってもすぐになくなっていた子育て時代が懐かしいです。南庭の捨て犬たちも、こんなに思ってもらえて幸せですね。
私もお湯とぼろ布で平気派です。脂っこくない限り普段そんな感じです。今住んでいるところに移ってから洗濯も手で洗っていますが、襟や袖口など以外はあまり汚れないのでテキトーに洗うだけです。

ボーダさん

  • by 砂漠人
  • 2015/06/29 16:40
ボーダさんの手洗いは手際よかったですね。でも次回は洗濯機回しましょう!
気が利かなくてほんとすみません。
この状況に笑い続けていたら、昨日ある出来事をきっかけにブチ切れました。
また心臓バクバク息切れするほどキレましたよ(笑)。
そして今朝起きたら、手に擦り傷、足に痣がありました(←自分でやった)。
やっぱりどこか深~いところで大きな不満が溜まっているのかな。
食べもの関係は、忙しくても作業が楽しいし、できあがったものを見て
食べていい気分になれるんですけどね…。

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プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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