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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

畑と決断

メロン・カボチャ畑に、ひとつの区切りをつけた。
どうも畑全体の成長が止まっているように思えたので、あるときからやる水の量を増やしてみた。するとメロンもカボチャもスルスルと蔓を伸ばし、緑の葉っぱがわんさか生えてきた。畑が緑で埋めつくされて、「よしよし」と思っていたのもつかの間、ふと別の事実に気がついたのだった。
蔓が伸びて葉が増えたので、果実がつく割合もグンと増えた。小さな果実が蔓の先にいくつもつくのだが、よくよく観察すると、その中から大きな実へと成長するものはほとんどないのだ。それも途中で黄色くなって、枯れてしまう。ハリルが言うには、おそらくそれは「わたしたち増えてるよ~」という見せかけの果実で、収穫に至るほどに成長はしないとのことだった。伸びる蔓と葉のために大量の水を消費することを不本意に思っていたところなので、わたしもそれに納得した。そこで、ある程度大きな実をつけている蔓や、可能性のありそうな株を除いては、順番に畑から抜いていくことにした。どうやら、メロン畑の失敗を受け入れるときが来たようだ。


これからもっと小さくしていくメロン畑

ハリルのいとこに、すばらしい庭を持つ人がいる。人間の背丈より高く育ったヒマワリの林のような明るい庭で、その足元には大きなスイカがゴロゴロなっている。ほかにも庭全体に、多くの作物を育てている。彼は三十年前に、自宅の庭を深く掘って、そこに干し草を敷き詰めたそうだ。彼が言うには、植物を育てるには酸素が必要で、土の中が詰まった状態だとうまく育たないのだそうだ。クミシュテペの土は粘土質なので、地面を掘り返して土を混ぜたくらいでは、効果がないようだ。土の成分云々の前の、基本的なことを教えてもらったように思う。たしかに、エンジンは酸素がないと動かないし、人間も酸素がないと体が機能しない。植物だって、太陽と水だけでなく、土中の酸素も重要だったのだ。ただし、今年の畑は下がコンクリートという条件もあるので、うちの作物がうまく育たなかった理由は別にもあると思っている。
いとこのアドバイスをもとにうちの庭全体を改造しようとなると大仕事なので、今後どうするかは置いておくとして、今年は畑を段階的に終わりにしようと思う。メロンはたった2~3個でも収穫できたらいいけれど、失敗の原因が特定できていないので、次回どうしたらいいかが分からない。これがなんとも後味が悪い。メロンとカボチャほど簡単に育つものはないと思っていたので、落胆するばかりだ。


初収穫したプチトマト

まったく期待していなかったトマトは、けっこう実をつけている。初めて収穫したトマトはやはりうれしくて、ハリルとひとつずつ、お茶の時間に食べた。ほとんど「おままごと」。


手前はトルココーヒー。水と一緒にサーブするものだそうだ

ヒマワリは4本のうち、すでに3本を切り花にした。残る1本も花が咲いたら土から抜いて、その下に生えているオシロイバナを大きくしたいと思っている。

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No Title

  • by mizuki
  • 2015/07/15(Wed)18:46
  • Edit
 うーん、難しいものですね…残念です。小さな植木鉢ひとつでも下の土がどんな層になっているか、どのくらい空気の通り道があるか…で植物の育ちが違いますものね。

 「わたしたち増えてるよ~」の見せかけの果実、どういうことなのでしょう??樹木は「この木は花/実をつけなくなったから、そのうちに切ろう」と持ち主が考えていたら、急にその木が花や実をつけだした、などという話を聞いたことがあります。

kumikoさんがミシンを自由に使えるようになって私も嬉しいです。今後も作ったものを見せてもらえるのを楽しみにしています!

mizukiさん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/16 01:46
庭の隅に二年前くらいに生えてきたイチジクの木があって、
春先にはいくつも実をつけていたんです。
でもブログに書いたらすぐ実が落ちてしまって(これジンクス)
がっかりしていたんですが、それについてハリルが
「あれは最初から実らないものなんだ。実をつけてみせて
生きてるよとアピールをするけれど、それは見せかけなんだ」
というようなことを言いました。
mizukiさんが聞かれた木の花や実と同じことなんでしょう。
いたずらに蔓を伸ばしているメロンたちを見ていても、そう思いました。
でもね、こちらは毎日断水するほど水不足ですから、
実をつけないメロンにはもう水をやれないんです(笑)。

うまくいかなかった原因が明確に分からないのが痛いですね。
でも土が浅かったことはひとつあると思うので、もう同じ条件では
植えないようにしたいと思います。

ところで今小さな家シリーズを9冊読破しまして、
mizukiさんに話したいことがたくさんあるんです。
でもまとまらないので、しばらく温めてからメールしますね。
いやー、おもしろかったです!

無題

  • by 大福
  • 2015/07/16(Thu)12:19
  • Edit
うちのメロンも全く育ちが悪いです。トマトも例年に比べると不作気味です。きゅうりもイマイチですし、まあまあなのはパッションフルーツぐらいです (⌒-⌒; )

大福さん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/16 18:33
そうなんですか。
お隣さんにもうまく育った人とそうでない人がいるみたいなので、
簡単じゃないなーということがよく分かりました。
パッションフルーツ、いいですね! 水をたくさんやる必要がありますか?

No Title

  • by Tamihime
  • URL
  • 2015/07/16(Thu)21:23
  • Edit
見せかけの果実。うちのレモンもそうです。花が咲き、小さな実はなるのですが、すぐ落果。実際には花の数の100分の1くらいしかなりません。
粘土質の土を深く掘るのは重労働ですね。
わが家は、借りていた畑が地主さんの都合で返さなくてはならなくなり、今年は夫にとっては残念な夏になりました。しかも、川に係留していた船も津波、台風の時のために行政の指導が入り手放したので、なんとも手持ち無沙汰なことです。

Tamihimeさん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/19 14:52
へぇ! 見せかけはよくあることだったんですね。
メロンはとうとう一つを収穫し、食べてみました。
お味は… なんとも言えないものでした(笑)。
でも春から夏にかけて、畑を楽しむ人の気持ちが少しだけでも
体験できたかなと考えています。
船は釣り用だったんでしょうか?
規制は安全を考慮してなのかもしれませんが、残念ですね。

無題

  • by 大福
  • 2015/07/17(Fri)12:42
  • Edit
水やりについて

私の勝手な感想ですが、あいつは意外と乾燥に強いような気がしますよ。1日1回朝か夕方に鉢の底から出てくる程度の水をやってます。時々忘れても平気な感じです。実はおいちいですよ。スムージーに入れてます。

大福さん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/19 14:52
ありがとうございます。
パッションフルーツっておいしいですよね。
鉢で育てる人がいるとは、今年初めて知りました。
でも考えたら、すべての植物はそうでした(笑)!

No Title

  • by Tamihime
  • URL
  • 2015/07/19(Sun)16:46
  • Edit
船は釣り用でした。近海、相模湾の魚を釣ってていました。Weekend fisherman でしたが、友人たちと毎週末に出かけていました。船があると津波や洪水の時の被害が大きくなるからとのことでした。今はボート屋さんに借りなくてはなりません。
メロン、なんとも言えず美味しい、ではないようですね(笑)
畑は近所で借りられるところを探しているようです。週末にすることがなくなってしまいますからね。

Tamihimeさん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/20 03:44
釣りと畑なんて、充実した週末ですね。
そういえば畑は週末だけとなると、リズムができてよさそうです。
メロンの味は、普通だったんですよ。
とくに甘くもなく、苦くもなく。食感はよかったですが。はははは

No Title

  • by ボーダ
  • URL
  • 2015/07/19(Sun)22:58
  • Edit
深さ20センチの土でよくこれだけ育ったと思います。私はもっと無理だと思っていました。それに、土の下がコンクリートだというのも、土の温度にどんな影響があるだろうと思いました。植物と土の中の酸素の関係はよく知らなかったので調べてみたら、やはり根っこは酸素を呼吸しているようです。
http://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=1130
ハリルのいとこさんはすごいですね。次に行ったらお庭を拝見したいです。

ボーダさん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/20 03:47
呼吸のQ&A、おもしろかったです。ありがとうございます。
イラストがとてもユニークでそそられました。
メロンを抜いたあと土の状態を見てみたんですが、土は決して詰まっていなくて、
いい感じだったんです。たしかに蔓と葉はちゃんと育っていましたしね。
でも、羊や牛の糞からできた土がほとんどなので、
寝かせる年数が足りなかったのかもしれないとは思いました。
もう一年したらよくなるかも?(笑)
ぜひ、ひまわりの咲いている季節に来てくださいね。

お久しぶりです!

  • by フロリダ娘
  • 2015/07/20(Mon)07:20
  • Edit
うちのスイカも全滅でした。
同じように小さな実がなるのですが、全く大きくならないうちに消滅してしまいました。
私はある程度、蔓の成長を制限するために脇蔓が出てきたら主蔓を切る、などの処置をするべきでは?と言ったのですが、旦那に「そんなことしなくても実はなる!」と言われてほったらかしていたのですが・・・。
フロリダは連日スコールな様な雨が続いて、そのせいか、もう寿命が来ていたのか、スイカの蔓は黄色く変色し、枯れてしまいました。
苗をくれたスイカ畑で働く人に「ぜんぜん実がならなかった」と言うと、
「もしかしたら雌株しかあげなかったかもー。来年は雄株も一緒にあげるねー」とサラリと言われ・・・。
一生懸命植えて、一喜一憂していた私は?と思いましたよ、さすがに。笑

フロリダ娘さん

  • by 砂漠人
  • 2015/07/20 16:13
そうでしたか~。わたしとしては、うまく育たなかったのが自分だけじゃないと
分かっただけでも救われますが…。
そういった連日の雨は、スイカには影響がありそうですね。
スイカとメロンは、日本の情報によれば必ず「剪定する」と書いてあるんですが
イランでは放ったらかしが基本のようです。それでもたしかに、実がなっています。
でも一株に一つなればいいと思っているみたい。
雌株と雄株って、最初から違うんでしょうか?
カボチャを見ていたら、最初は雄花が咲いていたのに、伸びた蔓から
雌花が咲いたので「えー? 両性具有?」と驚きました(笑)。
そうそう、一喜一憂の気持ちはよく分かります。
あんなに水やったのに… って、今でもちょっとショックですよ。わはは

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プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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