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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

自分の考えに光を当てる

先日の、ものや秩序に対する国民的態度についてのわたしの考えは、ひょっとすると的外れだったかもしれない。そういった傾向があるのは確かだと思うのだが、その後ハリルと話していたら、この件に関して彼の言ったことは、もう少しためになる話が背後にあったのだった。まずは、ひとつの寓話を紹介したい。

ある大金持ちの投資家が、投資に失敗して5000ドルの株が二つ残ったきりになってしまった。彼は大損害を被ったその失敗を悲観して、株には興味を失い、ついには株価も見なくなり、荒んだ毎日を送るようになってしまった。
そんなある日、彼を友人が訪ねてきた。彼は友人に、「1000ドルをあげるから、残った株をすべて売ってきてくれ」と頼む。つまり、1000ドルの手数料を払うので、株を売って現金を持ってきてほしいと頼んだ。その9000ドルを使い切ったら、死ぬとでも言いそうな絶望的な態度だった。
友人は言われたとおり、株を売りにいった。ところが投資家が長いあいだ株価を見ないうちに、その株はどんどん値上がりし、当初の十倍の5万ドルまで価値が上がっていたのだった。友人は、手数料をもらうどころか、株を売ったお金をすべて投資家に渡してこう言った。
「君は勝者なのに、冷静に状況を見ようとしていない。ふさぎ込んで暗いことを考えている場合じゃないよ。どうして悪い考えに惑わされ続けるのだ? 自分の考えにはつねに光を当てるようにしろ。暗い考えはできる限りすぐに捨てて、明るい光をあてるようにするのだ。そうすることによってのみ、肯定的な変化が人生に訪れるのだから」
投資家は、失った大金のことは忘れ、まちがいを正して再び投資を始めた。友人のアドバイスを忘れずに行動した結果、以前よりもさらにお金持ちになり、成功することができた。

このような寓話なのだが、座りこんで受け身になり、失ったものについて考え続けるより、どうやったらよりよい方向が見つかるのか考えてみる。その方法によってしか、ものごとの発展は望めない、という教訓が込められているそうだ。
ハリルが言うには、ものごとのいい面よりも、悪い面に注目しているコメントが気になったのだそうだ。彼は記事の内容を日本語で読めないので、誤解があるようにも思うけれど、この際もうそれはどうでもいいことだ。
新しく飼った鶏が毎日卵を産んでいる状況で、庭にいる誰か(動物)がそれを食べてしまっているのだが、ハリルにとってはこれは時間をかけて解決する問題だったようだ。庭に新しい犬たちが2匹も居ついてしまうのは想定外だったけれど、賢い彼らのことだから、卵を食べないように時間をかけてしつければ、きっとその問題は解決する、そう考えているという。一方わたしは、完全に否定的に考えていた。「この庭で鶏を放し飼いにするなんて、リスクが大きすぎる」「盗まれる前に卵を回収するために、毎日見張ってなんかいられない」などなど、頭の中はまるで暗い考えの見本市のようだった。だから記事にも、それが強調されたかもしれない。
いずれにしても、そういう考え方では「よい方向への発展」に結びつかないということはよく理解できた。これまでも、砂漠生活への不満から負の思考に陥って、抜け出すのが大変だったこともある。更年期の症状だとか、季節性の鬱だとか思っていたけれど、単純に自分の考え方に問題があったかもしれない。気をつけたいと思った。

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  • by 昇
  • URL
  • 2015/09/20(Sun)10:54
  • Edit
多分ですが・・・視点の問題もあるんでしょうね。

こう言う話があります。昭和20年代の頃、ある人が秋田犬を熱心に飼っていた。で、この犬なら絶対1席取れる、と自信満々で一頭の犬を出しますが結果は全く末席にも入らず。席次を取った犬達はその人の目から見ると全くの駄犬。腹を立てたその人はしばらく展覧会からは遠ざかっていた。しかし友人がある日一匹の赤毛の子犬を連れて来て「この犬は良いから飼いなさい」と。その犬が素晴らしい犬に成長、その人は再び展覧会に出るようになった。
この人もまた、自分の考えや思いを認められず、腹を立てからに閉じこもってしまった例でしょう。

また、近くメールします。

昇さん

  • by 砂漠人
  • 2015/09/20 14:37
そうですね。
悪い意味の頑固は、発展を妨げる要因ですね。
柔軟に、あるいは物事のよい面に焦点を当てるクセをつけたいですが
これが本当に難しい。でも訓練しかないんでしょうね。

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プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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