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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

タロ子の出産

 タロ子が出産したのは、もう一週間ほど前のことになる。彼女の二度目の出産だった。一度目は一匹だけ産んだのに、二週間ほどで子犬を盗まれてしまい、かわいそうで、わたしはそのことを思い出すのもつらいが、タロ子は覚えているのだろうか。
 今回は、出産が問題だった。妊娠していると分かってから、タロ子はよく食べて子犬も順調に育っているように見えた。しかし出産の数日前に、熱射病に罹ってしまったようで、まったく食べないし、しまいには水を汲んである鍋に頭を乗せて、伸びた舌を水の中に入れたまま目をむいていた。それを見てまずいと思い、わたしは慌ててネットで検索した後、タロ子の体に水をかけ、うちわで仰いだ。
 翌朝、起きてベランダから庭を覗いたときは、タロ子は死んだと思ったほどだ。肢体はピンと伸びたまま、顎も上がって倒れていて、微動だにしなかったからだ。でも近寄ってみたら、まだ呼吸していた。そのあと明け方に雨が降る日が二日ほど続き、地面も少しクールダウンしたからか、タロ子は生き延びた。でもあいかわらず‫何も口にせず、そのあいだに出産が始まった。二日かけて、9匹の子犬を産んだ。毎日、タロ子の口の中に自家製ポカリを注ぎ込んだり、生卵を流し入れたりしていたけれど、後で考えたら効果があったのかどうかは疑問だった。
 生き残っている子犬は、一匹だけ。死産もあったし、生まれてしばらくして死んだのもいた。どの子犬も十分に大きく育っていたので、やはり出産直前の母体のトラブルが影響したのだろう。産んだ後、羊水の袋に入ったままの子犬を舐めることもできないほど、タロ子は衰弱していた。彼女自身にはどうにか生き延びてほしいと思っていたので、今は元気になって食欲も戻ったのでうれしい。ミルクもなんとか一匹分、賄えているようだ。

タロ子

息子!


牛のような模様です
 
丈夫に育ってほしい

 ちなみにジロ子は、今も妊娠していない。交尾している現場は何度も見ているのに、不思議なことだ。ジロ子はいつもタロ子や他の犬たちに遠慮していて、餌もあまり食べないので、体の発育が遅れているのかもしれない。

ジロ子

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イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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