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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

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 鶏の世話をするようになって、一年以上経っただろうか。今は食べる分には困らないくらい卵が取れるし、雛も順々に生まれて育っている。途中、死んでしまうのもいるけれど、それは仕方のないことだ。どの動物も、群れの中には強いものや弱いものが必ずいて、すべてが同じように育つわけではないようだ。弱いものは特別にケアをしても、生き延びないことの方が多い。死んだ雛は、犬のタロ子・ジロ子にやるけれど、大きくなって庭に出している雛が死んだ場合、タロ子・ジロ子には見せず、南庭の犬に持っていってもらう。庭を歩きまわっている雛を食べる癖がついてしまわないように、注意している。

二階が雛用、一階は鶏用の小屋。日中は庭に放し飼いにしている

 昨日、一羽の雌鶏が雛を孵した。卵を割った五羽がピヨピヨ、雌鶏の下で動いているのを確認したのだが、今日は親子で外に出て歩いていた。雌鶏が座っていたかごの中には割れかけの卵がもう二つあり、一つは雛が出かかった状態で死んでいた。雌鶏は新米だからか、その卵を潰してしまったようだ。


 この大きさの雛が外を歩くと猫に狩られてしまうので、急いで小屋の二階へ移した。雌鶏と卵も一緒だ。
 そういえば先日、また雄鶏を殺して食べた。どれを殺すかは、事前によく考えて決めていた。茶色の雄鶏が三羽いて、その中で一番大きいのが、雛の頃から目をかけていて、立派なリーダーとなった茶色い雄鶏。それによく似た雄鶏が一羽と、少し痩せているのが一羽だ。少し前に痩せているのを捕まえて殺そうとしたら、ものすごい悲鳴を上げた挙句、押さえていたハリルの手から逃げてしまったので、今回は二番手の茶色を殺すことにした。
 わたしが捕まえて、ハリルが首を落とした。雄鶏が悲鳴を上げているあいだ、わたしは離れたところで残る鶏たちに餌をやっていた。そして何気なく眺めた目の先に、二番手の茶色の雄鶏を見かけた。それはつまり、たった今悲鳴を上げて殺されたのは、わたしがずっと目をかけていた彼だということだ。とても美しく輝く赤茶色で、大きな体に育っていたのに。今度はわたしが悲鳴をあげて、「ひぇ~! 友達を殺しちゃった!」と言った。けれど、そのあとよく考えたら、彼を友達だと思っていたのはわたしの思い込みに過ぎないし、彼自身はただの鶏だったのだから、いずれ食べられてしまう運命だったと思い直した。動物たちの運命に、いろいろなストーリーをつけて考えているのはわたしの想像に過ぎない。彼らはまた別の次元で生を生きているのだろう。しかしどおりで、逃げ惑う鶏たちの中で、彼がわたしの目の前におとなしく座っていたはずだ。やはり信頼関係はあったのだからね。

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  • by May
  • 2018/09/25(Tue)08:19
  • Edit
あら~~~友達を殺しちゃったんですね。
No.1もkumikoさんに捕まって本望だったと思うことに・・・・

ボーダさんのブログで紹介された「カメ五朗」さんの番組を時々見ているのですが、自分が遭難した時にすごく役立ちそうな内容です。遭難したくはないけど。(他の動物はマジマジ見ますが鳥類だけは絶対見ないです。今回も画像無しで誠にありがとうございました!!!)

鶏たちにとっても今後は厳しい環境になりますね。
kumikoさんのように注意深く守ってもらえないでしょうから。

Mayさん

  • by 砂漠人
  • 2018/09/26 01:26
鶏でも殺されたくないでしょうけど、そのために育てているのだから仕方ないですね。でもうちは家畜の仕事にむいていないです。鶏一羽殺すのも精神的にきついですから。

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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