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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

南庭の犬猫

南庭のガラアーラ(雌犬)が妊娠していた。もともと体の大きな犬だが、そのお腹がすごいことになっている。


いったい何匹産まれるのだ?

去年ガラアーラが産んで、唯一南庭に残した犬が、長いあいだ病気をしている。肢体が不自由で満足に歩くことができないし、目の縁が赤く、いかにも病的に見えた。獣医に聞いても、クミシュテペによくある病気で治療法はないと言われたのだ。しかし以前より太ってきたし、眼の縁もましになったので、死は遠ざかったのではないかと思っている。
 

ガチガチも、雌をめぐってほかの雄とけんかをし、一時は死にそうになっていたが、ハリルが気にかけていたら復活したようだ。まだ足をひいているけれど、いつもどおり甘えて元気そうだった。



猫の方は、今年の南庭には2匹しか子猫がいない。もっと小さい頃は近寄らせてくれなかったが、2匹とも人間にも慣れてきて、美しく育っている。


ほかに、今日見かけたのはキティの姉妹、ガウシャン、チーちゃんそっくりの娘だった。子猫を産んだのは、チーちゃんの娘のようだ。

キティの姉妹

ガウシャン

右がチーちゃんの娘

もうすぐ子犬がたくさん産まれて、賑やかになるだろう。

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牛 No.5 の出産

十日前に産まれた、牛 No.5 の子はオスだった。もう庭中を駆け回るほど、たくましく育っている。


No.5 に似ているかというと、黒っぽいところは似ているけれど、そっくりではなかった。父親似なのかもしれない。
母親の No.5

しかし背中というかお尻というか、しっぽの手前の部分にある白い模様は、母親から譲り受けたものだろう。おでこのハートマークもよく似ている。

子牛のお尻

南庭にいる牛の様子もほとんど分からなくなってしまったが、子牛はこれを含めて4頭いる。そのうちメスが1頭なので、それはいずれ乳牛になるだろう。オスはいい時期に売られてしまうだろう。乳牛は No.3、No.4、No.5、No.6(以前のNo.7=No.4の子)、No.7(No.5の子)の5頭がいる。牛はたくさんいたような気がしたが、死んだり売ったりで、数はあまり増えていないようだ。

子牛たち。右はシンメンタールとホルスタインの交配種

羊の方は、少し前から朝早くに羊飼いに渡し、夕方に受け取るようになっている。その羊飼いは、多くの飼い主から群れを預かり、大きな群れにして一日中放牧するそうだ。それで、羊の群れの放牧はハリルの手を離れたけれど、牛はいるし、妊娠している羊や子羊は南庭に置いているので仕事はなくならない。


ハリルは毎日、親のいない子羊にミルクをやっている。一頭だけだが、以前にミルクをやっていてもう成長したはずの羊も寄ってきて、飲もうとしていた。

楽しそうだね

夕方になり、羊の群れが帰ってきた。先頭集団はいつも、ヤギたちだ。

立派な角をもつリーダーがいる


南庭の外でわたしが見張っていた妊婦たちも合流して、羊たちは小屋に戻った。それからハリルやナーセルは日が暮れるまで翌朝の餌の準備をして、家路に着いた。


ペンキ塗り

ようやく着手した、ペンキ塗り。やると決めてから着手までに、2~3ヶ月かかってしまった。道具が揃ってからも1ヶ月以上放置。なぜだろう? おそらく、初めての作業なのでやり方がよく分からなかったからだ。


しかしもう夏が終わってしまうので、やるしかない。とにかくペンキ缶を開けて、塗ることにした。塗る対象は、二階の部屋のドア4枚と、その枠4つ。これらはすべて白で塗る。その他に、二階の階段を黒く塗るつもりだ。

ベランダに続く階段。これを塗るのは大変そうだ~

買ってきてもらったペンキは油性のものなので、ベンジン(シンナー)を混ぜながらペンキの濃度を調整する。しかしコツが分からず、手探りで塗っている。完璧に仕上げようとするから気が重いのだと思い、細部が気になりだしたら(トルクメン、トルクメン)と自分に言い聞かせて気を楽にしている。トルクメンの仕事は雑なので、それくらいでいいのだ、ということだ。しかしトルクメンにも細かい仕事をする人がいることを思い出し、(ナーセル、ナーセル)と言い換えて気を楽にしている。いずれにしても、人をバカにしすぎなのだった。

木が見えないこともないけれど、このくらいでいいか?

秋の味覚

イランは「タースアー」「アーシュラー」という祝日が続き、夏休みは終わったはずなのにまたホリデーがきた。遠くに住んでいるジェリル(ハリルの弟)が、きれいなブドウを持ってきてくれた。ジェリルの奥さんもクミシュテペ出身なので、休みになると一家で里帰りするのだ。


大きなカゴを二つも買ってきてくれたので、「えー、今週はハリルが果物を爆買いしていっぱいあるんだよ! なにか持っていく?」と言ったら、もちろん首を振りながらジェリルは「ブログは見ましたよ。けど、ブドウがなかったから」と。どんな兄弟なんだ。せっかくなので赤と緑を半分ずついただいて、残りはお母さんやご近所さんに分けてもらうことにした(写真のブドウが半分!)。ジェリルは全部受け取らないことに対して残念そうだったので、ちょっと失礼だったかもしれない。しかし彼は本当に優しい人なのでそんなことで怒らないだろうし、鶏がさっそくつまみ食いに来たら、高そうなこのブドウを投げてやっていた。


そのあと戻ってきたハリルが買ってきたのは、またエビだ。今回のはまだ生きて動いていた。お昼にエビの踊り食いをしようと思ったけれど、さすがに背ワタを取りながら食べるのは野暮だと思い直し、処理することにした。動いているエビの頭を落とすのは気がひける。途中から頭をつけたまま皮を剥いて、背ワタを取った。しかし生のエビの頭はしゃぶっても苦いだけで旨みを感じなかったので、残りは結局、頭を落としてから処理をした。
エビもブドウも、光り輝いている。秋が来たのだろう。

果物

市場では、ハリルがまた果物の爆買いをしてきた。しかも今週は、野菜はトマトとじゃがいもしか買ってこず、「新鮮な野菜はなかった」などとうそぶいている。おそらく、果物を買いすぎて、野菜は忘れてしまったんだろう。果物の食べ過ぎのせいで体重が減らないんじゃないかと指摘したばかりなのに、爆買い=爆食いをやめるつもりはなさそうだ。ここは岡田斗司夫の人生相談に対する回答にならって、「ハリルは食べ過ぎでコレステロール値が下がらず、動脈硬化になり、心筋梗塞で死ぬ」と覚悟を決めよう(夫が禁煙しないので悩んでいるという奥さんからの相談内容があったのです。その回答が見事でした)。そして残り少ない(?)彼の人生をいっしょに楽しく過ごそうと思う。
買ってきた果物はプラム、桃、ブドウ、リンゴ、カリン、スイカ、メロン。中でも大量だったのはプラムとカリンだ。サブジの処理であっぷあっぷしているところに追い打ちがかかり、腹が立ってきた。しかしこれはもう十年以上やってきたこと、いつもどおり保存方法を考えて処理するのみだ。手に負えない分は、鶏の餌にしてしまえ、と思いながら。
プラムは8キロくらいあったと思う。大きな鍋で3回ジャムを煮た。2回めからは、「ワイルドに作るプラムジャム」というクックパッドのレシピを参考にした。タイトルに惹かれたのだが、その作り方は砂漠人もびっくりな、本当にワイルドなものだった。


煮崩して、冷ましてから種を手で探り、取り出してまた煮る。ワイルド~! わたしは薄いビニールの手袋をしてやってみた。種は取りたいけど、皮は残したいという自分の希望を叶えてくれる、すばらしいレシピを見つけた。かなりよく煮込むので、色は赤みが減ってしまうけれど、果肉の繊維も適度に残り、好きな感じのテクスチャーにできあがった。




右のが、裏ごしをして作ったいつものプラムジャム。色味は理想的だけれど、果肉を噛む感じは失われてしまう。他二つがワイルドに作ったジャム。


パンにつけるだけでなく、これでソフトドリンクを作って飲んでいる。ハリルはドリンクが気に入ったのだろう。コーラも好きだけど、「ホームメイド」はもっと好きなのだ。
プラムが終わったら、カリンが待っている。ブーブー文句を言っていたら、ハリルが傷んだところを取り除く作業をして冷蔵庫に入れておいてくれた。それを引き継いで、わたしが作業した。

5キロ以上あったと思う

そして今もまだ煮ている

プラムとカリンが終わっても、置き場所もなくどうしていいか分からない果物がまだ残っている。ハリルは台所のドアを開けてこの山を見て "I feel rich!" と、わたしとは別の感想を言っていた。

卵も行き先がなく、困っている

悩みのるつぼ

朝日新聞に「悩みのるつぼ」という人生相談が連載されていて、それはウェブ版の朝日新聞デジタルでも読むことができる。トップページにリンクされることしばしばなので、わたしは見つけたら必ず目を通していた。
相談は新聞の読者から寄せられ、回答者は岡田斗司夫(評論家)、上野千鶴子(社会学者)、美輪明宏(歌手・俳優)、金子勝(経済学者)の四人が担当している。中でも、岡田斗司夫の回答が意表を突くようなおもしろさで、いつも感心しながら読んでいた。しかし「悩みのるつぼ」は、有料会員限定記事なので、無料会員であるわたしは一日に一本しか読むことが許されず、過去の記事をまとめて読みたくても叶わずやきもきすることになる。そんな折、岡田斗司夫の回答が一冊の本にまとめられ、しかも回答に至るまでの思考について解説されているということを知った。もちろん、即ポチった。日本で買ったKindleを使っているので、すぐにダウンロードして読み始めることができた。
著者によれば、この本は人生相談本ではなく「問題に対する考え方」を教える本だそうだ。そして11種類の「思考ツール」を披露し、それを使いながら考える方法を提案していた。思考ツールの一つ目は「分析」。何が問題点なのか、問題の本質を読むことだという。二つ目は「仕分け」。問題を解決できるものとできないものに分けていく。これだけでも、大抵のこんがらがった悩みははっきりとして、解決に近づく。残る9つのツールについても、その内容と使い方を悩み相談の実例(相談内容とその回答)をあげて説明している。
著者のように人の悩みに答える機会はあまりなさそうだが、自分の悩みにこれらの考え方を用いてみれば、だいぶ役に立ちそうだと思った。わたし自身は悩みというほどのものは抱えていないものの、つねに頭の中でもやもやしている、解決しない、こんがらがったものはあるので、これらの思考法をあてはめて考えたら、すぐにすっきりした。悩みに至る前に、整理してしまえば悩まずに済むというものだ。しかも、悩み相談の中には、自分が困っていることとぴったり同じ内容のものもあったので、それも解決した。朝日新聞に掲載された相談と回答は、本の後半にまとめて記されている。
ちなみにほかの回答者、車谷 長吉(前回答者)、上野千鶴子、美輪明宏の回答についても本は出版されている。読んじゃうかも。

夏の終わり

秋分の日にサマータイムが終わり、時計を一時間遅めた。翌日にはちょっとした嵐が来て、雨が降った。今年は、5月から9月のあいだに二回しか雨が降らなかったが、三度目の雨で、気温がぐっと下がったようだ。そして例によって、地面や木々の表面を覆った砂埃が洗われた。

ウーンラシュ

スープを作ろうと思ったらじゃがいもを切らしていたので、ウーンラシュに変更。羊で取ったスープで手打ちの麺を煮込むトルクメン料理だ。



スープを煮込んで、最後に羊の脂で揚げたニンニクを入れた

ウーンラシュを作ると、ハリルはいつも機嫌がいい。今日は「この天気にぴったりの食事だ。なんて賢い妻なんだ!」と。要は、これはハリルの好物なのだ。しばらくトルクメン料理を作っていなかったので、うれしかったはずで。

ブラマ

先週は牛No.5が出産した。子牛は、オスだった。牛の初乳をアウズというが、二日目以降でアウズほど固まらないけれど、普通の牛乳に戻っていないトロトロした状態のものをブラマという(トロトロするのは沸かしたあと)。搾乳をしているナーセル夫婦が届けてくれた。ジャムと一緒にパンにつけて食べる。



プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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