忍者ブログ

砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

小さな収穫

今日はミニトマトの収穫があった。これだけまとめて採れるのは、最初で最後かもしれない。水もほとんどやっていないし、鶏が茎を折りまくるので、苗たちは無残な姿になっている。それでも実を赤くしてくれて、ありがたい。


それから卵も順調に採れ始めた。しかし夏場は人が卵を買わないらしく、いまだに買い手がついていない。自分で市場を開拓できず、ハリルも人脈がないので、せっかく育てたのに収入にならずにもどかしい。今日はナーセルに電話して、買い手を探してもらおうと企んでいる。

一つだけ巨大な卵があってびっくり。誰かが雄鶏の卵だと言って笑えた


義母の家から無花果も届いた。今年は初めてだ。隣の家の無花果も、折を見てはもいでいるのだが、今朝はひとつだけもいでちょっとした場所に置いておいたら、目を離した一瞬のあいだに鶏に横取りされた。ものすごい嗅覚だ。

今週の野菜

今週のメロンとスイカ

PR

おいら、コッコ

コッコの話。
鶏のコッコは、たくさん生まれた雛たちの中で唯一生き残った、貴重な存在だ。絶対に死ぬと思っていたのに死なずに育ち、途中、大きな鶏たちに半殺しにされたこともあったが、やはりすくすくと育った。その不死身さは、奇跡的だ。
しかしこの頃、わたしはコッコになんとなく違和感を覚えていた。自分に懐かなくなったからかわいくないのではない。コッコの独立性というか、自立性というか、他の鶏たちと群れないのに夜はちゃんと同じ部屋で寝たりする性格が、妙な感じがしたのだ。一般的に鶏は、とても気が小さくて、いつも隣の人がやっていることを真似しがち。けれど、コッコは本当に自由で、自分の世界を持っている。そんなことを言葉にならないくらいに感じていたある日、ふとある光景を目にしたのだ。
コッコが、雌鶏に乗っていた。雌鶏に乗って、首根っこを突く。つまり、それは多分に雄鶏の性行為だ。コッコは、雄鶏だったのか!

え? おいら?

根拠なく、コッコは雌だと思っていた。だから驚いたのだ。うちには今、14羽の雌鶏に対して、たった1羽の雄鶏がいる。ハリルに聞いたところ、雌:雄=1:6~7くらいが、合わせて飼うのにちょうどいいそうなので、コッコが大きくなればちょうどいい感じになるだろう。



それにしても、あの自由さというか堂々とした感じ、あれは雄鶏の特徴なのだろうか。そういえば、雛の中でわたしに懐いているのも、雄なのかもしれない。物怖じしない感じがきっとそうだ。


雄鶏は、大きなしっぽ(?)に特徴がある。しかしこれが大きくなるのは、体もだいぶ大きくなってからなのだ。雛のうちにしっぽで性別を見分けることはできない。トサカが違うという話も聞くけれど、雌鶏にも意外と大きなトサカを持つのがある。

おじさんぽい雌鶏です

ではどうやって見分けるかというと、雄鶏は足が大きくて、姿勢がすっとしている。対して雌鶏は、体も小さく、ずんぐりむっくりしているそうだ(by ハリル)。

雌鶏たち


コッコ(♂)

無花果

隣の家との境に生えた無花果の木。壁が壊れるのを危惧してうちは早々に切ったのだが、その根が隣の家に枝を出した。隣の家はそのまま放置し、それからまだ2~3年しか経っていないはず。しかし今はこんなに立派な木になっている。


わたしは毎日ここで犬猫の餌を作っている。今日はふと見上げると、黒い無花果の実が目に入った。クミシュテペでは緑色の小粒な無花果が標準的なので、たくさん実がついているこの木もそうだろうと思っていたのだが、どうやら日本のように黒い(皮が紫色の)もののようだ。大きくなって熟すと、黒くなり、食べごろになるのだろう。


初収穫。もちろん、うちの敷地内に垂れた枝だけでなく、お隣さんの側の実も盗んだ。とってもおいしい、自然の味がする。


まだまだ生えているけれど、これまで無花果にまったく関心を示さなかった隣の家は、果実を収穫するのだろうか。とにかくうちを目の敵にし、細かいことで文句を言ってくる奥さんなので、なにをするか分かったもんじゃない。こちら側の枝を落とされたりしなければいいのだが。まさかと思うが、疑心暗鬼で色々と想像してしまう。このあいだは犬の餌を煮ていたら、「臭いが来るからあっち側でやれ」と怒鳴ってきた。つい、言い返してしまったが、無視すべきだったと反省。

続々成長中

子犬三兄弟の死

去年南庭で産まれた犬が三匹、みな死んでしまった。死因は不明のままだが、ハリルは毒を飲んだのだと言っている。誰かが毒を混ぜた餌を置いていたとか、毒の入った袋を見たとか、断片的な情報を聞くだけなのでわたしは判断しかねるけれど、ケガが原因ではないことは確かなようだ。
一匹目は、体の三ヶ所に傷があって、ひどく膿んでいた。そのときは噛まれたのだと思ってむりやり手当をしたのだが、その二日後に死んでしまった。今思うと、その傷は体の中から起こった現象だったのだろう。
そのうち二匹目(ジュニア)、三匹目(ショコラ)もみるみる弱っていき、目の周りにかさぶたができたり、体中にダニがついたりしていた。手当をしようと思っても、体に触られるのを嫌がって逃げたので、その二匹はむりに捕まえなかった。そして二匹ともおととい、昨日とついに命が果てた。

元気だった頃の三匹。産まれたばかりの子羊を見ている

ショコラとジュニア(バグティジュニア)

南庭には犬と猫がたくさんいると思っていたが、気がついたら自宅と変わらないくらいに減っていた。犬はガチガチとガラアーラ(♀)、今年産まれた子犬の三匹だけだ。猫も何匹かいなくなってしまったが、これは棲み分けでどこかへ移ったのかもしれない。



チーちゃんの娘。チーちゃんの生き写しだ

キティの妹。生きて南庭に住んでいた

バートゥル。最年長のツワモノ、子猫を量産してくれるなよ

雛たちとコッコ

犬猫からの圧倒的な支持を誇るわたしだが、鶏にはまったく人気がない。わたしが小屋に入っていくと、彼らはザザザーッと群れをなして逃げてしまう。鶏の場合は、餌をやっているからといって簡単には懐かないようだ。


しかし一羽だけ、これは体が一番大きい雛なのだが、懐きそうなのがいる。最初は皆につられて逃げるのだが、餌入れを置く段になると手元まで来ていて、いつも一番乗りで食べている。それから、わたしはときどき小屋の端に座って雛たちの様子を眺めているのだが、そういうときは徐々に近づいてきて、しまいにはわたしの膝に乗るのだ。そうなると、こちらもその一羽をひいきにしてしまう。特に餌を多めにやるわけでもないけれど、かわいいなあと思ってその行動を目で追ったりしている。小さいのをいじめるでもなく、性格もよさそうだ。

彼女。顔も体もカラフルで、陽気な印象


以前からのひいき、コッコはどうしているかというと、立派な鶏になっている。しかしコッコはもうわたしには懐いていない。「コッコ!」というと多少反応はするのだが、近づくと逃げる。手のひらに乗っていた頃の信頼関係は、なくなってしまったものと思われる。
 
餌を持って走り去るコッコ

大きくなりました

さて、ひよこの話。ひよこは一体どこがかわいいのか、具体的に見つけた気がする。それは、ここです↓


お尻のラインを中心とした、体のシルエット全体だろう。尖ったくちばしも、このくらいのサイズと色ならば、かわいいというものだ。






水を飲むときは、くちばしで水をついばんで、おもむろに天を仰いで口をパクパクする。こうやると、水が喉を通って降りていくようだ。
ちなみに人間が薬を飲むときは、同じように上を向いてゴクンと飲むよりも、あごを引いて顔を下に向け、ゴクンと飲んだ方が薬がのどに詰まることがない(父が発見したと言っていた)。これは本当なので、薬を飲むときにやってみてほしい。大抵の人は上を向いているんじゃないだろうか。


毎日、夕方には卵を探して回り、日付を書いたら冷蔵庫にしまう。一ヶ所に産んでくれると助かるのだが、鶏たちはときどき新しい場所を探してはみんなで生み落としていく。しばらく気がつかないで、十数個溜まっていて、しかもその上に乗って温めている場合がある。そうすると、三週間後にはピヨピヨとひよこの大群が突然現われてびっくりすることになるのだが、これからはクルチクメ(卵を温めること)も卵の個数や日数を把握理していきたいので、一ヶ所に集めていきたい。

暑いです

毎日とても暑い。日中は外に出られないほど暑く、周りの人もみな寝ているのか、音も声も聞こえてこない。そういうわたしも朝食の片づけが済むと「さあ、仕事にかかるぞ!」と思いつつ、いつも横になって爆睡している。

動物たちも日陰を探すのに必死だ

タロー

タローは、ジローに比べて落ち着いた性格で、頭がいいようだ。鎖に繋がれれば無駄な抵抗はしないし、お座りもできる。しかし餌をやるとたくさん食べて、それをどこかで吐き出して埋める癖には笑ってしまう。それは犬の習性だろうけど、タローは子犬でもらわれてきたときから、いつもそれをやっている。

ジロー

ジローは落ち着きがなく、人や犬が来るとやたらに吠えるし、近所から靴を持ってきておもちゃにしてしまう。これは困る。それからとびきり臭いゴミを持ってきて、食べたりする。おむつを二日連続で持ってきて、庭でボロボロにしたときは泣きたくなった。だから毎晩繋ぐようにしているのだが、翌朝自由にすると、喜びのあまりまた狩りに出かけてしまう。
しかしこの二匹は、ゴミのように捨てられたところを拾ってきて大事に育てているので、わたしに懐いているし、本当にかわいいこどもたちのようだ。

猫も伸びている



サバが三匹泳いでいます

暑いとイチジクが熟す

寝室のカーペット

二つの寝室用に、新しい「ムケッ」を買った。ムケッは、コンクリートの床の上に敷く、化繊のカーペットのことだ。トルクメンが誇る手織りの絨毯は、通常このムケッの上に敷いて使う。


この部屋はサロンから続く二部屋のうちの一つ。寝室にはならずに物置部屋になりそうなので、ここを自分の工房にしてミシンや道具などを置こうと思っている。それにしてもこの部屋(家)の壁は、直角や平行ということがないので、写真を撮るにもどこを基軸にしたらいいか、いつも悩む。ムケッは巾3メートルなので、少しだけ幅が足りないのは端切れで補うとしても、平行ではないのでカーペットを設置する基準にも迷う。とりあえず一番長い一遍に合わせて、敷くことにした。

微妙な足りなさ

ドアの前も微妙


ドアの前の隙間は、このように補った。あとはもう一部屋のムケッを切ったときに出る端切れで、長辺を補えば完璧だ。日本人には不格好かもしれないが、トルクメンの家では壁と床が交わる線に沿ってきちっと切ってあるムケッを見ることは稀である。折りたたんであるだけのことが多い。


ガス管にぶらさげた布は、じつはシャワーカーテンだ。奥の壁の外にはお隣さんのトイレがあって、最近頻繁に男の子がその上に乗り、窓から覗くようになったのだ。これには本当に閉口した。窓を覆うように布を掛けたら部屋が真っ暗になったし、白い布に変えても通気性が失われた。そんなとき余っているシャワーカーテンがあることを思い出し、掛けてみた。光も通すし、色味もぴったりじゃないか。うちのシャワー室には色が合わないので持てあましていたが、思わぬところで活用できた。留置所のような部屋も明るくできて、一件落着。
ちなみにムケッの色を選んだのは、ハリルだ。ローズピンクは、わたしならきっと選ばなかった。こげ茶色か鈍い黄土色にしていただろう。ありがとうハリル!

最新記事

(08/22)
(08/21)
(08/19)
(08/17)
(08/16)

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

P R

Copyright ©  -- 砂漠人5 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]