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砂漠人5

トルクメンサハラの暮らし

   

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子犬

 タロ子の産んだ子犬は、順調に育っている。ようやく目が開いてきたようだ。


 体の模様が牛みたいで珍しいと思っていたけれど、全体的にタロ子によく似た犬だった。


 歯が生えていないので、口を大きく開けるとスヌーピーみたいでかわいい。しかしスヌーピーはあまり口を開けないんだったか? タロ子が彼を大事にしすぎて、風通しの悪い小屋の奥にしまいこんでしまうので、ときどき外に出している。人の目に触れないよう、盗まれないよう、気をつけなければならないのに、つい忘れてしまう。


 彼がちょこちょこ歩き回るようになったら、また楽しそうだ。しかしすでにいる四匹でも多すぎるので、自宅の庭に犬が増えることは、本当に困る。ナーセルの仕事の取引先に、犬を一匹欲しがっている人がいると聞いているので、順調に育ったら彼はやることになるだろう。その頃には庭の塀も造り終えて、タロ子・ジロ子の妊娠も抑制できるといいのだが…。まあ、楽観的に考えていこうと思っている。タロ子とジロ子は、わたしが日本に行っているあいだ随分と自由な時間を過ごしたようで、その結果がタロ子の9匹の出産だった。遊びすぎじゃないのか。


 小屋の中で育てていた鶏のヒナは、大きくなった順に12羽を外に出した。彼らは放し飼いにして草などを食べさせた後、自分たちで食べてしまうつもりだが、実際はどうなることやら。今のところかなり活動的で、庭中を歩き回っている。わたしだけでなく、犬にも猫にも近寄っていくけれど、みんなヒナを襲うことなく過ごしている。

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 子猫がまた一匹、姿を消した。正確には、昨日の朝からその姿を見せていない。前日は無理に飲ませていたミルクも拒否したし、数日前から餌をほとんど食べていなかった。黒トラが産んだ数匹のうち、唯一生き残っていた猫だったが、体が異常に小さかったこともあるので「やはり」ということか。勢いよく鳴いて、元気な子だと思っていたのに。それにしても、毎日玄関のそばで他の犬や猫たちと過ごしていたのに、あんなに小さい猫が最期はどこかに隠れて一人でひっそりと死を待っているのかと思うと、いたたまれない気持ちになる。でも、これが自然なのだろう。ハリルが "nature" という一言で片づけたときは腹が立ったけれど、結局はそういうことなのかもしれない。

日陰で昼寝中の犬猫

右が、いなくなった一番小さかった子猫

 夜中に、猫の鳴き声がした。ベランダに寝ているので外の音がよく聞こえるのだ。まさかと思ったが、泣き続けるので気になって庭に出てみたら、それはサーリジャだったようだ。数か月の放浪の末、最近帰ってきた雄猫だが、甘えん坊になっていつもわたしにしがみつくようにしている。留守のあいだ、どこでなにをしていたのか、なぜ戻ってきたのか、話を聞いてみたいものだ。

サーリジャ。すごい伸びるね

 さて、次は美猫キティの話。今年は初めて出産したものの、子猫はしばらくして死んでしまった。そのキティが、また妊娠しているようだ。ときどき家の中に入ってきてお風呂場で涼んでいるが、このところお腹まわりが太くなったので気がついた。外で産むのか、ちゃんと育てられるのか、心配が尽きない。母猫がしっかりしていれば、子猫の生存率は高くなるのだが、チーちゃんとタイちゃん以外はまだまだ安心できない。

キティ


台所の大掃除

 猛暑が続く中、思い切って、台所の大掃除をした。クモの巣や埃を払い、窓ガラスを拭き、換気扇を洗う。冷蔵庫の上や後ろを拭いて、その下に溜まった埃も掃き出した。台所にあるものすべての棚卸をして、不用品を整理した。棚を拭いて、鍋や食器を洗い、ガス台全体の油汚れも洗い落す(これはまだ未完の作業!)。
 天井にぶら下がるクモの巣が気になっていたこともあったけれど、それよりも掃除をする理由になったのは、西側の窓ガラスをなにかで覆いたかったからだ。午後になると西日が射してきて、立っていられないくらい熱い部屋になっていたので、窓をカーテンで覆うために掃除が必要だった。結局はカーテンではなく、紙を貼って日差しの問題を解決した。この紙は、洋服の型紙用の安いもので、以前に姪に頼んで買ってきてもらったものだったが、意外なところで活躍した。これで、朝は少し薄暗くなるものの、午後は日が入らず暑さがだいぶましになった。


 英語を習いに姪と甥が毎日来るので、おやつのレパートリーを広げようとがんばっている。今日はパウンドケーキの配合を変えてみた。バター(マーガリン)、砂糖、卵、小麦粉すべての材料を同じ量で、パウンドケーキの基本どおりに焼いたら、普段よりずっと濃厚なケーキになった。これだとパクパクとたくさん食べられず、小さな一切れで満足してしまう。しかし子供は与えれば与えただけ食べてしまうだろう。子供の食欲は、恐ろしいときがある(特におやつ)。

いちじくのスライスを乗せました


 英語よりケーキが好きであろう、ナーセルの長男。初めて会ったときは赤ちゃんだったのに、こんなに大きくなった。しかしお姉ちゃんがいないととたんに自信がなくなる彼の性質を、今日発見した。

ウーンラシュと果実

 夕方、ハリルがいちじくをもらってきた。近くに住んでいる親戚の家に木がたくさんあって、小さなバケツにもぎたてのを入れてくれた。待ちわびていた初物なので、とてもうれしい。

思う存分、食べました(もっとほしい)

 先日は暑い中、お昼にウーンラシュを食べた。日本のほうとうや中国の刀削麺のような、小麦の麺を煮込んだトロっとしたスープなので、「暑いから、まったく食べる気がしないよ」と言ったら、ウーンラシュは夏の食べものなのだとハリルが言った。

今回ちょっと少なめだが、ひよこ豆が入っている

和風に、ネギは刻んでみた

 ハリルは父方の祖母を見て、料理を覚えたそうだ。とてもやさしい祖母で、ハリルが初めて小学校に行った日、帰り道で待っていてくれて、学校から戻ったハリルを大いにほめてくれたのだそうだ。それで、ハリルは学校に通い始めた自分が重要な存在であると感じたそうだ。料理上手のその祖母が、冬にウーンラシュを作ることはなかったという。ならば、雄鶏のガラは大事に取っておかずに、夏のうちに食べきってしまおう。

先日、アーフンの家からもらった桃

 みなさんだいぶ実っていらっしゃる
ようで、うらやましい。
 

ロッパー・ハリル

 ハリルは砂漠で牛や羊を追うとき、いつも日本のスニーカーを履いている。五年かけていろいろ履き倒した後にたどり着いた最高のスニーカーは、タイヤメーカーDUNLOPのものだった。他のどのスニーカーも、砂漠のでこぼこ道を歩き回るとすぐにソールが取れてしまったけれど、DUNLOPだけは取れたためしがない。壊れるとしたら、アッパーのどこかに穴が開いてしまうのだが、少しくらい穴が空いても靴の機能は依然として保たれるので、何か所にも穴が空いて、文字通りボロボロになるまでハリルは履いている。しかもそのスニーカー、ネットで買えば一足3,000円くらいの値段だ。30cmのスニーカーを見つけること自体難しいのに、こんなに用途に合致したものが安く手に入るので、ありがたい。DUNLOPのスニーカーについては、以前に取り上げられていたネット新聞の記事も読んだ。しかしライターは「自分では履かない」などと最後に書いていて、びっくりした。

赤点の部分を縫っています

 さて、上の写真は、ソールが取れて修理に出したスニーカー。クミシュテペでは靴は直して履くのが当たり前だし、日本や欧米のクオリティのスニーカーを履いている人はまずいない。今回の直しは、二足で10,000トマン(250円)。安すぎて心配だ。
 最近また、米ドルに対するリヤル(イランの通貨)が暴落していて、国内の経済は混乱しているようだ。対日本円もここに来た頃(5~6年前)は1,000トマンが43円くらいとして計算していたのに、いまや25円になっている。ということは、ドルや円を持ち込んでリヤルに換えて使えばウハウハじゃないか! と思う反面、イランの経済が破綻してすべてが紙屑になるリスクも考えると、難しい選択だ。しかし収入が増えない、または減っているにもかかわらず物価が高騰するだけなので、人々にはかなりの不満が溜まっている。ちょっと街に出ると、その話題ばかりで、ちょっと怖くなってきた。うちも御多分にもれず、まったく収入がなくなってから久しい。牛や羊は完全に赤字だし、ハリルの貿易関係の収入も、途絶えている。今はただ、モンゴルの肉の仕事の成果を待つばかりだ(ポシャっていないだけ、希望がある)。その前にイラン政府が倒れて混乱したりしないといいのだが。
 話を靴に戻すと、ハリルはこどもの頃、ろくに靴を持っていなかったそうだ。一足だけ、お兄さんと共用の、学校に履いていくための靴があったそうだが、午前授業のお兄さんが帰ってこないと学校に行けなかったんだとか。友達にもバカにされるので、「うちには靴が十足あるんだ! 大事に取ってあるんだ」と見栄を張っていたという。その話を聞くたびに、ハリルには靴を不自由させないようたくさん買ってあげようと思ってしまうのだが…。これって貢いでいるんだろうか。                                                                                                                                                                                                                                       

ストレッチ

 朝、突然、左の腕が上がらなくなった。キター! 四十肩? 五十肩? コップも落としそうなくらい痛いので焦ってしまい、すぐにネットでストレッチの方法を検索した。2~3種類のストレッチをやってみて、その日はなんとかしのいだら、翌朝は少しよくなっていた。
 よくよく考えたら、肩が痛くなる前日に、痛みの原因となることをしたのだった。うちの飲み水は、庭の地下水槽に溜めた雨水を使っている。20リットルくらいのポリタンク二つに雨水を入れて台所に置いているのだが、昨日はそのタンクに水を詰め替えたところだった。いつもは18リットルほどでやめている水汲みも、なぜか欲張って満杯にして持ってきたので、かなり重かった。それが肩の痛みの原因となったに違いない。


 二年前、腰痛で入院したあと、イランに戻って腰を普通に動かせるようになったころ、足の付け根が痛くなったことがあった。なんとかごまかしながら生活していたら、今度は太ももの内側にヒリヒリする痛みが出て、最後は膝が痛くなって、歩くのにも支障が出てきた。ここで病院に行くことは避けたいと常々思っているし、ヘルニアなどの重症でない限り、たいていは体のゆがみが原因なのだろうと考えていたので、そのときもネットで検索していくつかのストレッチをするようにした。すると驚くべき効果があって、足の痛みは徐々に、そして完全に消えたのだった。それ以来、寝る前にストレッチをする習慣を身につけて、足の痛みも腰の痛みも出なくなった。ストレッチをさぼるとおもしろいように痛みは戻ってくるので、この習慣は一生続けたいと思っている。膝の痛みを訴えていたハリルにも勧めたら、彼の場合も痛みが取れた。そしてさぼるとまた痛くなるのだ。それから、寝ているあいだに足がつって起きることもなくなった。
 四十肩が怖いので、予防のために、これまでにやっていたストレッチ7種類に3種類を加えることにした。十種類のストレッチというと大げさに聞こえるけれど、実際にやると十分くらいだろうか、まったく簡単なことだ。わたしはなぜだか自分にヨガが合うと思っていて、ヨガのDVD付の本を買ってきたにもかかわらず、そちらは習慣づかなかった。あとは簡単な筋トレを日常的にできるようになると満点なのだが、今のところその兆しはない。
 いずれにしても、体は使ってなんぼだと実感している。だるくても、少しくらい痛くても、安静ばかりしていてはだめで、無理にでも体を動かす仕事に取りかかると、思っていたよりは楽に体がついてくる。肉体は、動くことで調整するしくみを持ったものなのだと思う。

タロ子の出産

 タロ子が出産したのは、もう一週間ほど前のことになる。彼女の二度目の出産だった。一度目は一匹だけ産んだのに、二週間ほどで子犬を盗まれてしまい、かわいそうで、わたしはそのことを思い出すのもつらいが、タロ子は覚えているのだろうか。
 今回は、出産が問題だった。妊娠していると分かってから、タロ子はよく食べて子犬も順調に育っているように見えた。しかし出産の数日前に、熱射病に罹ってしまったようで、まったく食べないし、しまいには水を汲んである鍋に頭を乗せて、伸びた舌を水の中に入れたまま目をむいていた。それを見てまずいと思い、わたしは慌ててネットで検索した後、タロ子の体に水をかけ、うちわで仰いだ。
 翌朝、起きてベランダから庭を覗いたときは、タロ子は死んだと思ったほどだ。肢体はピンと伸びたまま、顎も上がって倒れていて、微動だにしなかったからだ。でも近寄ってみたら、まだ呼吸していた。そのあと明け方に雨が降る日が二日ほど続き、地面も少しクールダウンしたからか、タロ子は生き延びた。でもあいかわらず‫何も口にせず、そのあいだに出産が始まった。二日かけて、9匹の子犬を産んだ。毎日、タロ子の口の中に自家製ポカリを注ぎ込んだり、生卵を流し入れたりしていたけれど、後で考えたら効果があったのかどうかは疑問だった。
 生き残っている子犬は、一匹だけ。死産もあったし、生まれてしばらくして死んだのもいた。どの子犬も十分に大きく育っていたので、やはり出産直前の母体のトラブルが影響したのだろう。産んだ後、羊水の袋に入ったままの子犬を舐めることもできないほど、タロ子は衰弱していた。彼女自身にはどうにか生き延びてほしいと思っていたので、今は元気になって食欲も戻ったのでうれしい。ミルクもなんとか一匹分、賄えているようだ。

タロ子

息子!


牛のような模様です
 
丈夫に育ってほしい

 ちなみにジロ子は、今も妊娠していない。交尾している現場は何度も見ているのに、不思議なことだ。ジロ子はいつもタロ子や他の犬たちに遠慮していて、餌もあまり食べないので、体の発育が遅れているのかもしれない。

ジロ子

プロフィール

イランのトルクメンサハラに移住した日本人クミコです。中央アジアの少数民族トルクメンの夫と、その家族や動物との日常を綴ります。
2006年にスウェーデンで始めたこのブログは、4回引越をして今に至りました。過去のサイトはリンクより閲覧できます。

連絡先:sabakujin at gmail dot com

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